研究課題/領域番号 |
07672519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
真田 弘美 金沢大学, 医学部, 助教授 (50143920)
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研究分担者 |
永川 宅和 金沢大学, 医学部, 教授 (50019600)
東屋 希代子 金沢大学, 医学部, 助手 (90283118)
川島 和代 金沢大学, 医学部, 講師 (40157855)
稲垣 美智子 金沢大学, 医学部, 助教授 (40115209)
須釜 淳子 金沢大学, 医学部, 講師 (00203307)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 褥創 / 予測 / 尺度 / 概念枠組み / 妥当性 |
研究概要 |
この研究の目的は、個々の対象の経時的に変化する褥創発生要因を項目に取り入れた定量的褥創予測スケールを開発することにある。平成7年度は、褥創発生要因の変化と褥創発生との関係についてレトロスペクティブに調査し、経時的に変化する要因を抽出した。平成8年度は、スケールを開発するために、抽出された要因の褥創発生要因図を作成し、その内容妥当性について検討した。平成9年度は、昨年度までに帰納的方法でレトロスペクティブに抽出され、褥創発生要因の概念枠組みを用いて作成されたスケールをプロスペクティブに検証した。 スケール作成の条件 1)簡便であること-採点に迷わない、2)客観性-定量項目を含める、をあげた。採点に迷わないように、段階的採点方法、つまり1点から4点という方法ではなく、原則として、はい、いいえという、有無で判断できるほど具体的な項目で構成した。さらに、その項目に定量的に測定できる判断基準を設けた。そして、臨床では器具や患者の状態で測定できないこともあるので、臨床で判断できる観察項目も含めた。これら定量項目は、筆者らの研究成績やすでに文献的裏付のある基準を採用した。内容妥当性の確かめられた褥創発生概念図とそのカテゴリーを基に、前段階項目として、自力体位変換不可、骨突出有、栄養状態不良、ギャッジアップ45度以上、足部冷感有とした。各々有の場合は1点となるが、栄養状態だけは蛋白とカロリーの2項目をあげ、1点と2点で採点する方法とした。ケア要因は、体圧分散用具使用有と介護力有、栄養追加の3項目とし、有1点として、この得点を前段階得点から引いた得点を普段危険度とした。引き金項目として、体位変換不十分、栄養状態増悪または食欲低下、発熱、ショック状態、下痢・尿失禁・多汗の開始、ケア変更・ADL拡大等による摩擦とずれ、予期せぬ出来事を挙げ、有の場合は項目毎に1点として加算し、引き金危険度とした。 スケール評価 老人病院の2つの病棟の患者107名とし、方法は試作スケール(K式褥創発生予測スケール)の概念枠組みの妥当性と重みづけの検討と従来の褥創発生予測スケールであるブレ-デンスケールとの予測妥当性の比較を行った。その結果、今回の対象の年齢は81.6±10.5才で、褥創発生は17名(15.8%)に発生した。その内訳は男性5名、女性12名で、仙骨部、大転子、腸骨で70.6%を占め、その深度はII度が最も多く70%であった。褥創発生の概念枠組みの妥当性をみるために、各カテゴリーを用いてクラスター分析を行ったところ、前段階要因と引き金要因に大別された。さらに引き金要因では、カテゴリーが体圧、全身、皮膚刺激、アクシデントに分類され概念枠組みは検証された。また重みづけについては、感度と特異度から、前段回要因では各カテゴリーの加算は可能だが、引き金要因では加算の必要性がなく、一つでもそのカテゴリーが存在すれば褥創発生の危険性が高いことが示唆された。またブレ-デンスケールと予測妥当性についての比較では、今回の試作スケールの方が感度と特異度が高かった。以上の結果から、試作スケールは予測妥当性が高いことが明らかになり、これは縦断的に褥創発生を捉えた概念と抽出されたカテゴリーの実用性による効果と考察した。
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