研究課題/領域番号 |
07672522
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
堀内 健太郎 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30089841)
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研究分担者 |
鮫島 道和 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (80135251)
島田 三恵子 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40262802)
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キーワード | 睡眠覚醒リズム / サーカディアンリズム / 乳幼児 / 発達 / 行動 / コルチゾール / 唾液 / ELISA |
研究概要 |
研究代表者らは、(1)未熟児室の恒光環境が、早産未熟児の幼児期に至るまでの生体リズム、および、後の行動発達に対する長期的な影響の有無を明らかにするため、また(2)受胎後40週以降も恒光下の未熟児室に長期入院している未熟児におけるリズムの発達の遅れの有無について明らかにするにする目的で本研究を行って来た。 平成8年度には、目的1に関して、平成7年度からの研究を引き続き行った。1991年3月〜1994年1月に日本赤十字社医療センター未熟児室または東京都立豊島病院小児科未熟児室に入院し、先行研究で対象とした早産未熟児44名および対照の正期産児40名、計84名の幼児にたいし、睡眠記録、唾液中のコルチゾールのサーカディアンリズムの測定を行った。睡眠記録は生後2歳6カ月時点で、早産未熟児及び正期産児の両群の母親に14日間毎日睡眠表記録を行ってもらい、総睡眠時間、昼間・夜間睡眠時間の算出および睡眠周期解析を行った。また唾液中のコルチゾールのサーカディアンリズムの測定には睡眠表の記録と同時に、家庭で24時間に亘り母親に唾液採取を行ってもらい、酵素免疫学的キットで測定した。これらに平行して、行動発達の縦断調査を、行動発達検討調査票を郵送・記録してもらう方法で行った。行動発達調査は、被検者が2歳6カ月、3歳、4歳になる日に行った。 これらにより睡眠覚醒リズムに関して、2歳6カ月の時点では生後月齢で比較しても生期産児との差が無くなるという新たな知見が得られると共に、コルチゾールのサーカディアンリズムの分析や行動発達調査でも、同様な結果を得、生後一定期間でキャッチアップするという新たな知見が得られた。これらについて、引き続き平成9年度の研究計画と合わせて検討を続けていく予定である。
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