研究概要 |
海藻をブレンダーで粉砕し,クロロホルム・メタノール液で抽出し,抽出物をオープン・カラムを用い,非極性,極性の溶媒で分離し,活性酸素捕捉効果についてスクリーニングを行った.測定は,キサンチン・キサンチンオキシダーゼ系を用いたケミカルルミネッセンス法と,鉄・過酸化水素系を用いて行った.このスクリーニングテストで活性が認められた区分を薄層クロマトグラフィー(TLC)にて展開し,分画を行ない,さらに活性区分を検討した.その後,TLCの各分画の中で活性の高い分画を,液体クロマトグラフィー(HPLC)で単離精製した. キサンチン・キサンチンオキシダーゼ系を用いたケミカルルミネッセンス法と,鉄・過酸化水素系を用いたスクリーニングテストの結果,極性の高い区分の一部と,非極性区分に活性酸素捕捉効果が存在するとを認めた.このスクリーニングで活性が認められた区分を薄層クロマトグラフィー(TLC)て展開し,分画を行った結果,暗緑色区分に活性があることが確認された.これらを単離精製し,構造を検討した.また,標品のクロロフィル関連物質についても検討し,構造と活性酸素捕捉効果を検討した.一方,フェオフィチンaを分取し,活性酸素捕捉効果を検討し,活性が存在することから,活性と構造に関してが興味深い知見を得た.その他,海藻中に共存する活性酸素捕捉能を有するといわれているβ-カロチンとの活性比較も行い,含有比等から総合的に,海藻という食品を食する場合の生体への寄与率などを検討した.
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