研究課題/領域番号 |
07F07420
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 一三 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授
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研究分担者 |
KHAN Forez 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | DNAタンパク質相互作用 / タンパク質立体構造 / 制限酵素 / 無細胞タンパク質合成 / 構造生物学 / バイオインフォマティクス / DNAメチル化 / DNA切断 |
研究概要 |
全く新しい立体構造を持つDNA結合タンパク質を探索するために、当研究室は新しい方法を開発した。それは、「制限酵素修飾酵素遺伝子対が動く遺伝子として振る舞う」事と、「修飾酵素がDNAメチル化酵素としての多数のモチーフを持つため、遺伝子配列から容易に識別できる」事に基づく。ゲノム配列を比較し、修飾酵素遺伝子ホモログと連鎖してゲノム間を動いている遺伝子で、立体構造既知のどのタンパク質遺伝子とも配列の類似性が無いものが、その候補遺伝子である。それを小麦胚芽由来無細胞タンパク質合成系で発現し、制限酵素活性を検索する。 網羅的なゲノム比較から約12グループの候補遺伝子を予測した。これらのゲノムを入手した。PCRで増幅し、小麦胚芽由来無細胞タンパク質合成系で発現を試み、DNA切断活性を検索した。 12候補のうち、一つについて、エンドヌクレアーゼ活性の検出に成功した。2つは発現できたものの活性が検出されず、4つは発現できなかった。残りの5つは、検討を続けている。 活性のあったものについて、立体構造予測とホモロジーサーチによって、新しい基本立体構造を取る可能性が高い事を確認した。複数の配列既知DNAを切断する事によって、認識配列を推定した。この配列をメチル化する酵素を共に発現する事によって、In vivo(大腸菌)での発現系の構築を試みている。その後、大量発現、精製、性状解析、結晶化、立体構造決定へと進む予定である。
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