研究分担者 |
LOWE Roy A ウェールズ大学スウォンジーカレッジ, 教授
SCHMIDTLEIN フランク エイ メリーランド大学カレッジパーク校, 教育学部, 準教授
森 利枝 学位授与機構, 審査研究部, 助手 (00271578)
池 マリ 学位授与機構, 審査研究部, 助教授 (90212753)
安原 義仁 広島大学, 教育学部, 助教授 (00093823)
平 則夫 学位授与機構, 審査研究部, 教授 (60004553)
齋藤 安俊 学位授与機構, 審査研究部, 教授 (40005236)
黒羽 亮一 学位授与機構, 審査研究部, 教授 (80192045)
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研究概要 |
単位累積加算にもとづく学外学位制度の検討は,昭和61年の臨時教育審議会答申以来の政策課題であり,平成3年の学位授与機構の創設により短期大学卒業者等が学士学位を取得する道が開かれたが,さらに生涯学習体系構築の観点からも一般的な単位累積制度の研究が必要とされている。この研究では,この種の制度が発達している米英の学外学位制度の全般を把握するともに,特に学位授与機構の制度と同様に,在学要件を課さない学位プログラムをもつ4大学(リ-ジェント大学,トーマスエジソン州立大学,チャータ-オ-ク州立大学,ロンドン大学)について,その仕組みと社会的な意義及び発展過程と将来展望について,訪問調査を主体とした,総合的な事例研究を行うものであり,本年度は3年計画の初年度として,米英における学外学位制度全般の状況把握と事例研究の具体的な企画・設計のため国内外の研究分担者,協力者を招聘しての研究会の開催及び上記大学に対する訪問調査を実施し,予備的な調査研究を行った。その結果,この種の制度の展開にとって,カリキュラム(審査基準)等の取得要件の水準設定が重要性な意味を持つこと,個々の科目ごとの単位修得評価の妥当性と信頼性の確保とその評価機会が十分に確保されていることが重要であること,大学院レベルの学位に関しては近年展開の著しいアメリカ大学の例では在学要件を考慮しておりイギリスの場合は学位授与機関自体が厳密な試験を実施する方式が定着していることからこのレベルでは在学要件をめぐっての議論が残ること,米英いずれの例でも組織の在り方特にリーダーシップ存在と専門的人材の養成が重要になってきていること,この分野ではマルチメディアの発達の影響が強いこと,また一般の大学の学位課程自体が急速に変化しておりその事態との関係を十分検討する必要があることなどの知見が得られ,次年度以降の本調査の基盤を確立することができた。
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