研究分担者 |
立川 康人 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40227088)
上野 健一 滋賀県立大学, 環境科学部, 助手 (00260472)
杉田 倫明 筑波大学, 地球科学系, 講師 (80235887)
兒玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
虫明 功臣 東京大学生産技術研究所, 教授 (50011060)
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研究概要 |
本研究ではユーラシア大陸スケールと100km×100kmスケールの陸域水文データセット作成とそのデータセットを用いたユーラシア域の水・エネルギー循環の把握を目的としている。上野は数種類の降水量算定アルゴリズムをチベット高原に適用し,その妥当性を評価した.立川,虫明,小池は合成開口レーダによる土壌水分算定アルゴリズム開発を行い,表面高さの標準偏差と相関長さを求める手法として,立川ら(1997)はJERS-1のLバンドSARとEERS-1のCバンドSARデータを用いた手法を,虫明・仲江川ら(1997)は車載の散乱計を用いて複数の入射角観測データを用いた手法をそれぞれ提案している.小池・田殿(1997)はチベット高原での粗度観測とマイクロ波散乱モデルをもちいて,チベット高原での地表面粗度と土壌水分算定アルゴリズムを開発し,実際に高原上でのデータセット作成した.また,立川は合成開口レーダを用いた空気力学的粗度係数を算定アルゴリズムを開発している.兒玉は永久凍土帯での合成開口レーダを用いた土壌水分算定のためのアルゴリズムをシベリアのレナ川流域で検討している.また,小池・石平(1997)は合成開口レーダによる土壌水分データの利用を想定した凍土地域での1次元水・エネルギー輸送モデルを開発した。小池はマイクロ波放射計のデータを用いた積雪量と土壌水分算定(小池,1997)手法を開発し,特にチベット高原域での変動特性を解析した.杉田は蒸発量推定法として,水文学的蒸発量推定モデルの一つである補完関係法を利用したAdvection-Aridity Model(Brutsaert and Stricker,1979)の利用の可能性を明らかにした.風間はAVHRRデータを用いた常緑樹林帯の植生指標と蒸発散の関係やひわまり画像データを用いた流出解析の手法を提案した.
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