研究課題/領域番号 |
08241107
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
小池 俊雄 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30178173)
|
研究分担者 |
杉田 倫明 筑波大学, 地球科学系, 講師 (80235887)
児玉 祐二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
虫明 功臣 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50011060)
大畑 哲夫 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (90152230)
上野 健一 滋賀県立大学, 環境科学部, 助手 (00260472)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
キーワード | 水・エネルギー循環 / リモートセンシング / 水文 / マイクロ波 / 土壌水分 / 積雪 / 降水 / 蒸発散 |
研究概要 |
平成10年度は、アルゴリズム改良と検証と、データセット利用研究を実施した。 ・アルゴリズム改良と検証に関する研究 -積雪量算定アルゴリズムにおいて、植生の効果を導入できるよう改良し、その結果を北半球100ヶ所で観測された積雪深データを用いて検証し、良好な結果を得た(小池)。また、ロシアで得られた詳細で多量の地上観測データとSSM/Iデータを用いて、多変量解析をもとに地形・植生・気温等の効果を表現するアルゴリズムを提案した(大畑・大野)。 -土壌水分算定アルゴリズムにおいて、植生・粗度の効果を導入できるよう改良し、その結果をチベット高原およびロシアでの観測値を用いて検証し、良好な結果を得た(小池)。 -降水量算定アルゴリズムにおいて、ユーラシア域の地上雨量データを収集し、領域毎のキャリブレーションによりアルゴリズムの改良を試みた(上野)。また、TRMM TMIデータを用いた降水量算定アルゴリズムを開発し、チベット高原で観測された地上雨量データを用いて検証し、良好な結果を得た。 -蒸発量算定アルゴリズムを、HEIFE、筑波大学水理実験センターのデータを利用して、モデルの検証を行い、モデルのコンセプトの有効性を実証した。また、ISLSCP Initiative Iのデータセットを利用して、全球蒸発量分布を試算した。しかし、森林、ツンドラ地域で、非現実的な値が一部で得られたため、モデルの改変をおこなった。その結果、蒸発量の分布は非常に現実に近い物となった。しかしながら、雨量と比較すると、絶対値が大きすぎる場所があることがわかった。 ・データセット利用研究 -ECMWF再解析とECMWF現業客観解析データ、NCEP、気象庁現業客観解析データを、水蒸気量の衛星プロダクトであるNASA Water Vapor Project(NVAP)データと相互比較した(谷田貝)。 -ECMWF再解析とGMSから得られる水蒸気データを用いて、ユーラシア内陸、チベット高原周辺の水蒸気輸送過程と降水の関係をまとめた(谷田貝、安成)。 -SSM/Iから得られるユーラシアの積雪量データを用いて、チベット高原上の積雪量の東西分布の年々変動を調べ、最大積雪深さの東西分布にシーソーのような年々振動があることが明らかとなった(小池)。
|