研究分担者 |
山本 芳彦 大阪大学, 理学研究科, 教授 (90028184)
森田 康夫 東北大学, 理学研究科, 教授 (20011653)
小池 正夫 九州大学, 数理学研究科, 教授 (20022733)
北岡 良之 名古屋大学, 多元数理研究科, 教授 (40022686)
中村 憲 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80110849)
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研究概要 |
1.研究代表者は本研究最終年度の1998年6月に,研究の一環として国際研究集会「類体論-その100年と展望」を主催した.これにより類体論に関する貴重な情報を網羅的に集積し,それらを「報告集」として編纂しており,出阪の準備を整えている.この研究集会においては,研究分担者からは栗原と山本が,また研究協力者としては中村博昭(都立大),尾崎学(早稲田大;現在は島根大),及び,鈴木浩志(名古屋大)が研究成果を発表して注目を浴びた.2.W.Casslman教授(British Columbia大),Th.Zink故教授(Bielfeld大)及びR.Greenberg教授(Washington大)を招聘し,「ラングランズ・プログラム」,p-可分群に関するデュドネ理論,岩澤理論と「グリンバーグ予想」に関する背景と最新の情報を得るとともに,本研究にかかる諸結果についてのレフェリーを行わせた.3.研究代表者は昨年度の成果に引き続いて「生成多項式」に関する研究を進め,その指導のもとで大学院博士課程の岸康弘は2次体上の高々3のみが分岐する3次の類体のS_3-多項式による構成法を開発して「鏡像現象」に新たな光を当て,学位を得た.4.さらに数論と群論のより密接な関連を見るために研究集会として「代数学シンポジウム」の開催に協力し, (形式的な)役割分担として研究報告集の頒布を行った.5.研究分担者の山本は有理数体上定義される楕円曲線のcanonical seriesに対する考察深め,実験的なデータを集積し,谷山ー志村予想の簡明で明快な意味付けを与えた.5.また代数体の単数群に関する研究が進展し,研究分担者の北岡による解析的な手法による分布の考察,並びに,コンピュータを積極的に利用すべく中村によって開発された研究手法が成果を上げている。
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