研究課題/領域番号 |
08304013
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉川 敦 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (80001866)
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研究分担者 |
大島 利雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50011721)
野口 潤次郎 東京工業大学, 理学部, 教授 (20033920)
三輪 哲二 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (10027386)
川久保 勝夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50028198)
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キーワード | 型図子 / 量子アフィン代数 / 型・証明論 / モーメント写像 / 反応拡散系 / 逆問題 / 錘多様体 / 超平面配置 |
研究概要 |
本年度の概略以下のような研究を行った。 1.数学研究の新たな可能性を、本年は計算機科学との関係にも広げた。分担者野口潤次郎、研究協力者宝来正子(東京工業大学)は、基礎論分野の型及び証明論の可能性について、偶々来日中のBarendregtニイメンゲン大学教授、Berardi トリノ大学講師、Ongオックスフォード大学準教授からのレヴュ-により研究方向を確認した。 2.数理物理学との関係では、分担者三輪哲二を中心に型因子と量子アフィン代数の表現論をめぐる成果があり、Smirnovパリ第6大学教授による海外レヴュ-の評判もよく、10月のドイツ・オ-ベルヴォルファッハにおける発表成果も高い評価を得た。さらに、Pugai博士(メルボルン大学)を招聘の上レヴュ-を受けた。 3.来年度(最終年度)に備え、数学の可能性を遺漏なく、検討できるように、予備的な調査を行った。特に、純粋数学的分野では、錘多様体、超平面配置、応用数学的分野では、偏微分方程式の逆問題、反応拡散系の解の挙動をも視野に含めることにし、関連する研究協力者などから意見を聞いた。以下に調査の一端を揚げる: ア.分担者三輪哲二は、協力者を通じて、特に、シンプレクティック多様体のモーメント写像についてのレヴュ-を偶々来日中のRatiu南カリフォルニア大学教授から受け、純粋数学系テーマ選定に有益であった。 イ.代表者は、数理生態学に関係する反応拡散系など偏微分方程式の研究可能性の調査のためにLanglaisボルド-第二大学にレヴュ-を受け、研究方向を確認した。 4.なお、前年度研究成果の公表の準備を行った。当初、本年度内の出版を目標にしていたが、研究協力者、外国人レヴュ-ワ-との連絡の都合もあり、来年度夏になる見込みである。また、分担者大島利雄、川久保勝夫は、研究連絡に不可欠なネットワークの円滑な運営を保証した。
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