研究課題/領域番号 |
08357008
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉山 雄一 東京大学, 薬学部, 教授 (80090471)
|
研究分担者 |
石崎 高志 国立国際医療センター, 臨床研究部, 部長 (50158747)
木村 聡城郎 岡山大学, 薬学部, 教授 (10025710)
乾 賢一 京都大学, 医学部, 教授 (70034030)
辻 彰 金沢大学, 薬学部, 教授 (10019664)
粟津 荘司 東京薬科大学, 教授 (60012621)
|
キーワード | P-450 / oatp / cMOAT / cDNAクローニング / 輸送担体 / 胆汁排泄 / 尿中排泄 / 薬物代謝 |
研究概要 |
本研究は、薬物排泄能力並びに薬物代謝能力を、分子レベルから個体レベルへと外挿することを目的としている。薬物排泄に関しては、本年度に多数の輸送担体のクローニングがなされた。すなわち、肝臓においては、胆管側膜上に存在する有機アニオン輸送性一次性能動輸送担体(canalicular multispecific organic anion transporter;cMOAT)がクローニングされ、その機能を測定するための実験系も確立された。肝臓と並び、薬物の体内からの消失に関与する腎臓においても、有機アニオン輸送性二次性能動輸送担体(organic anion transporter-2;oatp2)のクローニングがなされ、methotrexateがその基質となることが示されている。また、薬物代謝に関しては、testosterone 6β-,16α-hydroxylationを触媒する新規な代謝酵素CYP3A18のcDNAクローニングがなされるなどの新規な展開を見せた。これらの輸送担体の輸送特性および代謝酵素の代謝特性は、いずれも個体レベルにおける薬物動態を良好に反映するものであった。これらの成果は、平成7年1月14日、東京大学安田講堂において公開シンポジウムが開催され、理学、薬学、農学、医学の基礎および応用領域の研究者、さらには製薬企業の研究者など約400名が集まり、熱心な討論が繰り広げられた。
|