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1996 年度 実績報告書

ケイ素置換パイ電子系および新規有機ケイ素反応性中間体の構築と物性

研究課題

研究課題/領域番号 08404043
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京理科大学

研究代表者

櫻井 英樹  東京理科大学, 理工学部, 教授 (70025873)

研究分担者 三治 敬信  東京理科大学, 総合研究所, 助手 (00287484)
キーワードケイ素置換パイ電子 / フルベン / ジメチレンシクロブテン / ジアニオン / ジゲルメン / シリレン
研究概要

新規ケイ素置換π-電子系化合物の合成戦略としてジシラアルキレン架橋ポリアセチレンの分子内オリゴメル化を検討した。これは以前に報告したジシロキサン架橋のポリアセチレンのオリゴメル化の拡張である。
まずジシラアルキレン、-Me_2Si(CH_2)_nSiMe_2-、のnを1、2、3とした環状トリアセチレンを合成した。n=1のものをジコバルトオクタカルボニルを触媒として反応させるとベンゼン誘導体(46%)とフルベン誘導体(6.4%)が生成した。前者は3個のアセチレンがそのまま3量化したものであるが、後者はアセチレン上で1,2-シリルシフトが起こってから3量化したものである。つぎにマンガントリカルボニルを触媒として反応させると、フルベン誘導体(7.7%)と新規のジメチレンシクロブテン(50%)が生成した。後者はアセチレン上の1,2-シリルシフトが2回起こってから3量化したことになる。その構造をX-線構造解析を行った。n=2およびn=3の環状トリアセチレンについても同様の反応が起こったが、環歪みにより転位なども起こる。
上述のジメチレンシクロブテン誘導体を1,2-ジメトキシエタン中過剰のリチウムと反応させるとジアニオンが生成した。ジアニオン溶液から結晶を生成させ、その構造をX-線結晶解析により決定した。このものは新規の6C-8π系パイ電子システムである。詳細な解析の結果、このものはアリルアニオン構造が2個結合したものであることがわかった。
その他、新規ケイ素置換π-電子系化合物としてケイ素置換ジゲルメンすなわちGe=Ge π-電子系化合物を合成し構造解析を行った。
新規有機ケイ素反応性中間体として、ビス(ジアルキルアミノ)シリレンを生成させ、その反応を詳細に検討した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Sakurai: "Polymerization of in situ generated disilenese" J.Organomet.Chem.521. 286-293 (1996)

  • [文献書誌] H.Sakurai: "Novel π-electron systems derived from silicon-containing macrocyclic polyacetylenes" Pure Appl.Chem.68. 327-333 (1996)

  • [文献書誌] K.Ebata: "Intramolecular oligomerization of disilalkylene {-Me_2Si (CH_2)_n SiMe_<2->} bridged cyclic triacetylenes" Chem.Lett.1053-1054 (1996)

  • [文献書誌] M.Kira: "Tetrakis (trialkylsilyl) digermanes. Salient effects of trialkylsilyl substituents on planarity around the Ge=Ge bond and remarkable thermochromism" Organometallics. 15. 3767-3769 (1996)

  • [文献書誌] A.Sekiguchi: "Persilylated dimethylenecyclobutane dianion dilithium as the first 6c-8π allyl anion sustem" Chem.Lett.1133-1134 (1996)

  • [文献書誌] M.Kira: "Synthesis and reactions of neutral hypercoordinate allylsilicon compounds having a tropolonato ligand" Organometallics. 15. 5335-5341 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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