研究課題/領域番号 |
08407067
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
道 健一 昭和大学, 歯学部, 教授 (40013891)
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研究分担者 |
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 講師 (40197140)
山下 夕香里 昭和大学, 歯学部, 講師 (50260906)
道脇 幸博 昭和大学, 歯学部, 講師 (40157540)
山本 麗子 昭和大学, 歯学部, 助手 (50297040)
松井 義郎 昭和大学, 歯学部, 講師 (10181687)
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キーワード | X線ビデオ透視検査 / 近赤外線 / 誤嚥診断 / 食物の物性 |
研究概要 |
1.近赤外線を使った誤嚥診断装置の開発 近赤外線を用いた誤嚥診断装置に関する基礎的な研究を行ったところ、波長880nmの近赤外線、入力電流は900mAとして、9個の発光ダイオードを使用し、吸光剤としてインドシアニングレーンを用いることで誤嚥の診断が可能であることが示された。インドシアニングリーンの濃度は、通常の20倍希釈でも検出可能であった。 2.食物の硬さと嚥下障害の重症度 嚥下障害と食物の物性の関連性を検討する目的で、イオパミドール含有の寒天ゼリーを使って、検査食の硬さ相違による嚥下障害の重症度の変化を検討した。対象症例はX線ビデオ透視検査(以下VF検査)で気管内侵入または喉頭内侵入の見られた24名である。使用した検査食は付着性を低くし、硬さのみ変化させた4種類である。その結果、検査食が硬くなるほど誤嚥の重症度は低下し、最も軟らかい検査食1が最も誤嚥の重症度が高く、最も硬い検査食4で誤嚥の重症度が明らかに低かった。したがって本研究で用いた同質素材の食品では、食物の硬さが嚥下機能に影響を与えることが明らかとなった。 3.X線ビデオ透視検査法の客観的評価法の確立 従来誤嚥の有無の診断に限られていた本検査法にパーソナルコンピューターを使った画像解析装置を応用して、時間軸上での定量的な解析方法を確立するための基礎的な検討を行った。その結果姿勢や摂食動作を規定することで、再現性の高い評価が可能であることが明らかになった。また咽頭部などへの貯留の程度を計測することで、嚥下障害の機序に関する検討も可能であることが示された。
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