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1996 年度 実績報告書

X線結晶構造解析による酸素呼吸の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08408026
研究機関大阪大学

研究代表者

月原 冨武  大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00032277)

研究分担者 山口 宏  大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (10252719)
佐藤 衛  横浜市立大学, 総合理学研究科, 教授 (60170784)
キーワード結晶構造解析 / タンパク質 / 酸素呼吸 / 膜タンパク質 / チトクロム酸化酵素
研究概要

ウシ心筋のチトクロム酸化酵素は、ミトコンドリアの内膜にあり、13種のタンパク質サブユニットで構成されている膜タンパク質複合体である。この酵素は酸素を水に還元すると同時にプロトンをマトリックス側から細胞質側に輸送する。この膜タンパク質の2.8A分解能の結晶構造解析によってすべてのタンパク質の構造を明らかにした。この構造に基づいて、酸素、プロトン、水が通過する経路を特定することができた。
プロトンチャネルはアミノ酸の側鎖と構造水の間にできる水素結合の繋がりを探すことによって、3本の候補を見付けた。それらはすべてサブユニット1の中にある。1本はマトリックス側から酸素還元部位に至る経路であり、2本はマトリックス側から細胞質側に至るプロトンの能動輸送に関わる経路である。何れのチャネルも、完全な繋がりはなく途切れた部分があり、この部分がゲートの役割をしている。
2本の能動輸送に関わるチャネルの一つにはマトリックス側の入り口近くにAsp91がある。このアミノ酸残基をAsnに置換するとプロトンポンプ機能が低下することが知られている。もう一つ残りの経路にはヘムaが途中にあり、活性中心の状態の変化に同期したプロトンの能動輸送に都合の良い経路になっている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Tsukihara et al.: "The Whole Structure of the 13-Subunit Oxidized Cytochrome c Oxidase at 2.3A" Science. 272. 1136-1144 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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