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1998 年度 実績報告書

地方小都市における民俗と風俗の変容過程に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 08451071
研究機関東京家政学院大学

研究代表者

小林 忠雄  東京家政学院大学, 人文学部, 教授 (00215336)

研究分担者 高桑 守  大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (60127769)
キーワード都市連続論 / 行動のテリトリー / 社会構造 / 情報化社会 / マチ場民俗 / おわら風の宿 / 風俗感覚 / オクンチ祭り
研究概要

地方の小都市を主なフィールドとし、都市的感性の受容・風俗現象の変遷、社会構造の変容について、都連続論の立場から調査研究するのが本研究の目的である。平成10年度は地方小都市である石川県松任市・熊本県人吉市・富山県八尾町を中心とした前年度までの調査地の補充調査を行った。松任市では、前年度に続いて60年代頃の子供が見ていた社会情況に関する聞き取り調査を行なったが、子供の場合はそれぞれ日常生活の行動のテリトリー内の諸現象に鮮明な記憶があり、他のテリトリーには全くの関心も記憶もないことが明確になった。これは60年代以降にマチ場の地域社会がより急速に多様な社会構造となり、またより豊富な情報化社会となったことから、子供がマチ場全体を把握しえない社会になったことを示している。八尾町では伝統的なマチ場民俗について、60年代以降の都市情報の影響を受けたマチ場生活の変容構造に、都市民俗の主要な問題があるとの視点から、再度おわら風の盆行事の補充調査を実施した。その結果、祭りの主役である若者の風俗と伝統芸能が表裏一体にある現状が確認された。すなわちおわらの芸能がメディア化さればするほど若者の風俗感覚を刺激するからである。また人吉市では、周辺農村とマチ場の商家との関係が、60年代はまだ充分に保たれていたのに80年代になると急速に薄れていった情況が確認された。それはマチ場の経済システムが大きく変化したことに因る。そして毎年10月9・10日に行われるオクンチ祭りの実態に明瞭に表れている。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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