研究課題/領域番号 |
08455371
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
加部 利明 東京農工大学, 工学部, 教授 (50092482)
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研究分担者 |
神戸 正純 東京農工大学, 工学部, 助手 (80262244)
石原 篤 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60212908)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 放射性トレーサー法 / 水素化脱硫反応 / 硫黄挙動の定量 / 水素挙動の定量 / 移動可能な硫黄 / 硫化物触媒構造 / 脱硫反応機構 / 軽油深度脱硫 |
研究概要 |
この報告書は、平成8年度と9年度の二年間にわたり、文部省科学研究補助金基板研究(B)(2)(研究課題番号08455371)により、軽油の深度脱硫等石油精製プロセスの中心となる高性能硫化物触媒の開発のため^<35>S及び^3Hパルストレーサー法を用いた硫化物触媒の構造及び脱硫反応機構の解明における研究を行った結果をまとめたものである。硫化物触媒の構造や反応機構の解析は、これまでに各種機器分析及び反応速度の解析により行われてきたが、これらの方法では高温高圧反応下での硫黄の挙動を定量的にとらえることは困難であった。一方、放射性同位体元素^<35>Sトレーサー法の最大の特長は硫化物触媒の高圧下における反応に関与する硫黄の量とその移動性を定量的に測定でき、触媒構造及び反応機構を同時に明らかにできることにある。さらにパルストレーサー法では^<32>Sと^<35>Sトレーサーを容易に切り替えながら反応を行うので、触媒上の硫黄の化学的な挙動を全く変えることなく操作を行え、触媒反応に関与している(移動可能な)硫黄量とその移動速度を定量できる。また、^<35>Sパルストレーサー法で得たノウハウを生かし、このシステムに^3Hパルストレーサー法を導入し、作動状態での触媒上の水素の挙動を定量できる。本研究では、軽油の深度脱硫でも注目されるモリプデン系硫化物触媒に着目し、作動状態の脱硫触媒上における硫黄と水素の挙動を同時に定量し、水素化脱硫触媒の構造及び脱硫反応機構を解明したもので、従来の研究には見られない多くの新しい知見を見出し、深度脱硫に対応する触媒の開発の指針となる結果を提供しているものである。
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