• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

遺伝子導入法による破錠プラークの安定化

研究課題

研究課題/領域番号 08457215
研究種目

基盤研究(B)

研究機関自治医科大学

研究代表者

島田 和幸  自治医科大学, 医学部, 教授 (90145128)

研究分担者 西永 正典  自治医科大学, 医学部, 助手 (50265245)
小口 朝彦  自治医科大学, 医学部, 助手 (10233488)
藤川 日出行  自治医科大学, 医学部, 助手 (00238544)
池田 宇一  自治医科大学, 医学部, 助教授 (30221063)
キーワード遺伝子導入 / 血管
研究概要

【緒言】レトロウイルスベクターは,導入遺伝子が染色体に組み込まれ,長期の遺伝子発現が得られることが利点であるが,遺伝子導入効率が低いこと,非分裂細胞には遺伝子導入ができないなどの欠点を持つ。一方,アデノウイルスベクターは,感染効率が良く,分裂,非分裂細胞にも遺伝子導入が可能であるが,遺伝子発現が一過性であり,また,アデノウイルス自体の細胞障害性や,免疫原性などの問題点を有している。これらの欠点を補う新しいウイルスベクターとしてアデノ随伴ウイルス(Adeno-associated virus : AAV)ベクターが注目されている。今回,培養ラット大動脈平滑筋細胞(VSMC)を用い,AAVベクターによる長期の遺伝子発現について検討するとともに,摘出ラット大動脈を用いたex vivo遺伝子導入法について検討する。【方法】β-galの発現はELISA法にて定量した。摘出ラット大動脈を用いたex vivo遺伝子導入はX-gal染色法にて解析した。【結果】VSMCにおけるβ-galの発現はmoi依存的に増加した。長期発現の検討では,遺伝子導入3週間後(6継代後)においてβ-galの発現量はtransientの発現量(3日後)の約1%でプラトーになり、4週後(8継代後)においても同じ発現レベルであった。摘出ラット大動脈を用いたex vivo遺伝子導入では,X-gal染色にて血管内皮細胞を血管外膜の細胞において遺伝子導入が確認された。【考案】AAVベクターは,動物実験ではパーキンソン病や脳腫瘍の遺伝子治療に有用であることが報告されている。今回の検討より,1ヶ月以上の長期の遺伝子発現が確認され,本ベクターによる遺伝子導入法の利点の1つと考えられた。Ex vivo遺伝子導入実験は,内皮細胞および外膜の細胞への遺伝子導入が可能であり,血管系への応用が可能であることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ikeda U,Shimada K.:"Adenomedullin augments inducible nitric oxide synthase expression in cytokine-stimulated cardiac myocytes." Circulation. 94. 2560-2565 (1996)

  • [文献書誌] Ikeda U,Shimada K: "Regulation of icam-1 expression by inflammatory cytokines in rat mesangial cells." Cytokine. 8. 109-114 (1996)

  • [文献書誌] Takahashi M,Shimada K:"Human monocyte-endothelial cell interaction induces synthesis of granulocyte-macrophage colony-stimulating factor." Circulation. 93. 1185-1193 (1996)

  • [文献書誌] Ikeda U,Kanbe T,Shimada K:"Adrenomedullin increases inducible nitric oxide synthase in rat vascular smooth muscle cells stimulated with intereukin-1." Hypertension. 27. 1240-1244 (1996)

  • [文献書誌] Takahashi M,Ikeda U,Shimada K:"Monocyte-endothelial cell interaction induces expression of adhesion molecules on human umbilical cord endothelial cells." Cardiovascular Research. 32. 422-429 (1996)

  • [文献書誌] Fujikawa H,Shimada K:"Endothelin-1 production in coronary circulation in a new canine model of coronary thrombosis." Cardiovascular Research. 32. 604-612 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi