研究課題/領域番号 |
08457367
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
浅利 正二 岡山大学, 医学部, 教授 (40175857)
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研究分担者 |
二宮 善文 岡山大学, 医学部, 教授 (70126241)
富田 享 岡山大学, 医学部, 助手 (90237115)
伊達 勲 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (70236785)
松本 健五 岡山大学, 医学部, 助教授 (10190521)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 脳血管攣縮 / くも膜下出血 / 遺伝子治療 |
研究概要 |
我々はこれまでくも膜下出血後脳血管攣縮の病態について、遺伝子レベルでのアプローチでその病態治療について研究を行ってきた。すなわちくも膜下出血モデルを用いたin vivoでの検討をしてきた。ラットくも膜下出血早期脳血管攣縮に対して血管収縮物質エンドセリンのアンチセンスオリゴヌクレオチドの脳槽投与により攣縮が抑制されること、ラット大腿動脈攣縮モデルに対するコラーゲンのアンチセンスヌクレオチド外膜側投与で収縮が抑制されること、またサルくも膜下出血モデルでのエンドセリンアンチセンス-リポソーム複合体脳槽投与により攣縮が抑制されることを明らかにしてきた。更に、ラットくも膜下出血モデルで転写因子であるNF-kappa Bのおとり核酸リポソーム複合体を用いた検討で、攣縮が抑制されることを明らかにしたことにより、脳血管攣縮に炎症反応が強く関与していることを示してきた。 遺伝子を運ぶベクターについての検討も行ってきた。In vitroで人工的くも膜下出血モデルでの培養血管細胞を使用した実験で、Lac Z遺伝子を組み込んだ非増殖性アデノウィルスを使い血液溶解産物(hemolysate,特にオキシヘモグロビンが重要である)が存在していても十分な遺伝子導入が可能であることを証明している。アデノウィルスについては、このベクターを用いて更にラットくも膜下出血モデルで主要脳血管への遺伝子導入が可能であることを明らかにした。 また脳血管攣縮と加齢の関係については未だ十分な検討がされていないことより、兎を用いたくも膜下出血モデルを使い、血管作動物質である、塩酸パパベリンを動脈内投与し、その年齢による血管反応性について検討し、年齢とともに攣縮脳血管は薬物に対する反応性が減弱していることを明らかにした。
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