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1997 年度 実績報告書

生体力学的分析を応用した顎機能検査法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08457517
研究機関東北大学

研究代表者

渡辺 誠  東北大学, 歯学部, 教授 (80091768)

研究分担者 服部 佳功  東北大学, 歯学部, 助手 (40238035)
菊池 雅彦  東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60195211)
佐々木 啓一  東北大学, 歯学部, 助教授 (30178644)
キーワード顎機能検査 / バイオメカニクス / 顎関節症 / 顎顔面形態 / 顎筋筋電図 / 咬合力 / 咬合力分布
研究概要

本研究の目的は、これまで独立に検査、分析がなされてきた咬合力、顎筋活動、顎間接荷重の各要素を生体力学的見地から包括的に分析できる顎機能検査法を開発することである。本システムにおける生体力学的分析は、三次元FEMモデルを用いることで容易に行われる。しかしながら、本法を臨床応用するためには咬みしめ時の歯列における三次元咬合力、顎筋筋電図、MRI顎顔面形態などの各データを、個々の患者から可及的に簡便に、自動的に抽出する必要がある。そこで平成9年度は、歯列における三次元咬合力の測定方法とMRIを用いた下顎頭、下顎窩の皮質骨表面の抽出方法に関する検討を行った。
1.歯列における三次元咬合力の測定には、咬合力の発現部位、大きさ、作用方向の記録が必要である。各咬合接触面における咬合力の大きさは、感圧フィルムを用いた咬合力測定法により既に記録が可能となっている。咬合力の発現部位、作用方法の測定には、本研究において新たに開発した装置を用いた。本装置には歯列模型を装着するXYZステージと、水平軸、垂直軸の2軸周りに自動的に回転するレーザー変位計が組み込まれている。歯列模型上に種々の方向からレーザーを照射することにより、術者が指定した咬合接触面の三次元座標と咬合力方向(法線方向)の自動測定が可能となった。
2.本装置による法線方向の測定値の変動幅は、10回の測定で最大2度であった。また、三次元座標測定から得た回帰平面の法線方向との誤差は最大3度であり、その精度と再現性が良好であることが示唆された。
3.下顎頭、下顎窩の皮質骨表面の抽出は、動的輪郭モデルを用いたMR連続断層画像から輪郭抽出ならびに動的輪郭モデルの三次元拡張である動的表面モデルによる表面抽出の順に行った。これにより、動的輪郭モデルに用いる初期輪郭のみを術者が入力するだけで、抽出工程が可及的に自動化された。
4.本法により抽出された皮質骨表面は、解剖学的特徴をよく表現し、三次元的に滑らかな像を示した。同一断面での抽出結果の輪郭と歯科医師によるトレース結果との比較により、抽出結果の妥当性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 渡辺誠、他: "顎関節症(Temporomandibular Disorders)の診断と治療" 補綴誌. 41・1. 1-43 (1997)

  • [文献書誌] Masahiko Kikuchi, et al.: "The Association Among Occlusal Contacts.Clenching Effort and Bite Force Distribution in Man." J Dent Res. 76. 1316-1325 (1997)

  • [文献書誌] 佐藤 智昭: "正常者の歯列における咬合力分布に関する研究" 補綴誌. 41・4. 634-644 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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