研究課題/領域番号 |
08457645
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
村田 恵子 神戸大学, 医学部, 教授 (90105172)
|
研究分担者 |
大久保 功子 神戸大学, 医学部, 助教授 (20194102)
松田 宣子 神戸大学, 医学部, 助教授 (10157323)
津田 紀子 神戸大学, 医学部, 助教授 (80172021)
矢田 真美子 神戸大学, 医学部, 助教授 (10239783)
草場 ヒフミ 神戸大学, 医学部, 助教授 (30153282)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
キーワード | 慢性的な健康障害 / 養育期家族 / 家族長期ケアモデル / 家族ストレス / 家族対処 / 家族機能レベル / 家族看護 / Nursing |
研究概要 |
慢性的な健康障害が養育期の家族に及ぼす影響とそれへの対処および関連因子を明らかにし、家族の適応を支える家族長期ケアモデルの開発を目的とした。米国で開発されたHymovich's Contingency Model of Long-Term Careに修正を加えた仮説の概念モデルを構成し、それに基づき多次元のアセスメント質問紙を作成した。慢性病をもつ小児の家族130例と親が慢性病の家族27例を対象として、外来でで面接または郵送調査を行い、統計的解析を実施した。これらの過程から以下の成果が得られた。 1) 概念モデルの構成:仮説として、システム、時間、媒介因子(家族ストレス・病の捉え方・家族対処・家族の強み・家族資源・家族二ーズ)、結果因子(家族機能)から構成される概念モデルを作成した。 2) アセスメント尺度の作成:モデルの構成要素を査定するための質問項目と測定尺度を作成した。尺度の信頼性はクロンバックα・θ係数の殆どが0.90前後を示し、内的一貫性が確認された。 3) モデルの構成因子間の関連性:因子間の複雑な相互関係性が明らかにされた。結果因子の家族機能レベルは、病者の健康上の困難・家族のストレス認知とは負の相関、家族対処行動・家族の強み・家族資源とは正の相関が認められた。重回帰分析から家族機能レベルを予測し得る最適変数として家族ストレス認知・家族対処行動・家族の強み・家族資源が選択され、予測の程度は0.64と高値を示した。 4) 仮説の概念モデルの検証と「家族長期ケアモデル」の提案:上記から全体として仮説の概念モデルの妥当性がほぼ支持された。これを一部修正し、慢性的な健康障害をもつ養育期家族の看護のためのアセスメントと看護介入への組織的なアプローチを示唆するモデルとして、「家族長期ケアモデル」を提案した。 5) 「家族長期ケアモデル」の臨床応用:「家族長期ケアモデル」を用いて家族看護相談を実施した。
|