研究課題/領域番号 |
08458177
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊東 忍 大阪大学, 工学部, 助教授 (30184659)
|
研究分担者 |
末延 知義 大阪大学, 工学部, 助手 (90271030)
福住 俊一 大阪大学, 工学部, 教授 (40144430)
|
キーワード | 酸化還元反応 / 補酵素モデル / 反応機構 / キノプロテイン / オルトキノン / PQQ / 銅錯体 / TTQ |
研究概要 |
1.補酵素PQQの酸化還元機能の解明:申請者らがこれまでに合成してきた数十種類におよぶPQQのモデル化合物、あるいは誘導体を駆使して、アルコールの酸化反応機構と構造活性相関について検討し、アルコール脱水素酵素の機能モデル化に初めて成功した。また、PQQの光化学的挙動や各種金属イオンとの相互作用についても検討を加え、PQQの新しい触媒作用を見出した。さらに得られた情報を基にして、より効率的な電子伝達触媒系の構築について検討を加えた。 2.新規補欠分子TTQの化学的機能の解明:TTQの基本的な物性やアミンの酸化反応機構および構造活性相関を解明するため、種々のTTQモデルを合成し、それらの物性やアミン酸化機能について系統的に検討を加えた。さらに得られた情報を基にして生体系におけるTTQの役割について考察を加えるとともに、TTQの生合成過程についても有機化学的な観点からの情報を提供した。 3.ガラクトース酸化酵素活性中心のモデル化:ガラクトース酸化酵素の活性中心から見いだされた全く新しいタイプの有機補欠分子であるTyr-Cysと銅イオンとの相互作用を解明するため、分子内に銅の配位場を有する新しい補欠分子モデルを種々合成し、その銅錯体の合成、構造、物性および酸化還元挙動などについて詳細に検討を加え、新しいモデル系の構築に成功した。本年度は、本研究を効率よく推進させるために必要な日本電子製電子スピン共鳴測定装置(JES-RE1XE)を購入した。
|