研究課題/領域番号 |
08555009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾浦 憲治郎 大阪大学, 工学部, 教授 (60029288)
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研究分担者 |
石田 英之 東レリサーチセンター, 構造化学研究部, 部長(研究員)
伊藤 隆司 富士通研究所, 半導体研究部, 部長(研究員)
綿森 道夫 大阪大学, 工学部, 助手 (80222412)
片山 光浩 大阪大学, 工学部, 講師 (70185817)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 表面水素 / 界面水素 / イオンビーム / スパッタリング / 複合水素分析 |
研究概要 |
我々は、既に水素で終端されたシリコン表面上では、金属薄膜のエピタキシ-が大きく影響される現象を見出し報告してきたが、本科学研究費補助金の助成によって、そのメカニズムの解明を推進するために、新しい複合型水素評価手法を確立することを目的とした。研究初年度に、この複合化を完成させ、次年度に実際に金属薄膜のエピタキシ-制御に適用した。その結果、以下のような新しい事実が得られた。 (1)エピタキシ-の状態を逆格子空間で調べるための低速電子線回折(LEED)と、実格子で調べるための低速イオン散乱法(ISS)を複合化し、吸着水素の絶対量を測定するために、低速イオン散乱法に、弾性水素粒子検出器を付け加えた。この装置と走査トンネル顕微鏡(STM)を併用して、多角的に水素の終端効果を調べた。 (2)金属薄膜を真空蒸着で作成するのみならず、スパッタリングなどの他の薄膜作成法で作成し、水素終端の効果を調べた。 (3)実際に金属薄膜に適用し、金属薄膜のうち、AgやPbやInなど、シリコン表面上に直接薄膜を形成したときに2次元的構造をとるものは、水素の終端によって3次元的な金属固有のクラスターが形成されることをミクロなスケールで見出した。 これらの結果は、水素終端表面における低温ヘテロエピタキシ-のメカニズムの解明の鍵となるものである。
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