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1997 年度 実績報告書

有用植物遺伝子の大量クローン化とその育種への利用

研究課題

研究課題/領域番号 08556002
研究機関東京大学

研究代表者

内宮 博文  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (50142229)

研究分担者 塚谷 裕一  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (90260512)
梅田 正明  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (80221810)
キーワード大量クローン化 / データベース / 遺伝子資源 / イネ / 細胞死 / 根
研究概要

本研究では、育種上有用な遺伝子群のクローン化とそのシステムの開発を試みている。平成9年度は、発現量の低い遺伝子の効率的な単離に向けて、イネの根を用いてディファレンシャルディスプレイ法を試みた。発芽4日目の約2cmの種子根を下から5mmごとのセクションI-IVに分け、各々からmRNAを精製したのち、数種のオリゴプライマーを用いてPCRを行った。各セクションで異なった発現量を示す遺伝子断片を単離し、塩基配列の決定を行ない、既知の遺伝子データベースとのモノロジー検索を行った。その結果、根のセクションI-IVで特有の発現パターンを示す遺伝子、数十個が単離された。その中にはセクションII,IIIで強い発現を示すMIP遺伝子(アクアポリン、水シャネルプロテイン)、アンモニウムイオンチャンネル遺伝子等が含まれていた。また、現時点では相同性を示す遺伝子が見出されないことから、機能の推定が不可能な遺伝子断片も数十単離された。細胞分裂、細胞伸長のステージを終えた皮層細胞は、やがて細胞死をおこして通気組織(ガススペース)を形成する。したがって、これらの遺伝子がコードするタンパク質の細胞死における役割が注目されると同時に、イネの根系の発達に関わる有用な遺伝子資源としてこれらの因子を用いた分子育種が期待される。
以上のように、平成9年度はほぼ当初の研究計画を遂行でき、平成10年度に向けての基礎的な知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masaaki Umeda: "Molecular and biochemical characterization of a subunit of the proteasome in rice and carrot cells" Molecular and General Genetics. 255. 19-27 (1997)

  • [文献書誌] Masaaki Umeda: "Phosphorylation of the C2 subunit of the proteasome in rice (Oryza sativa L)" FEBS letter. 403. 313-317 (1997)

  • [文献書誌] Yukako Hihara: "Expressed sequence tags in developing anthers of rice (Oryza sativa L.)" Plant Biotechnology. 14. 71-75 (1997)

  • [文献書誌] Hirokazu Tsukaya: "Genetic analyses of the formation of the serrated margin of leaf blades in Arabidopsis combination of a mutational analysis of leaf morphogenesis with the characterization of a specific marker gene expressed in hydathodes and stipules" Molecular and General Genetics. 256. 231-238 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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