研究課題/領域番号 |
08671564
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山上 岩男 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (90241968)
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研究分担者 |
久保田 基夫 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (10225211)
池平 博夫 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (50150313)
山浦 晶 千葉大学, 医学部, 教授 (40009717)
北原 宏 千葉大学, 医学部・附属病院, 教授 (30114268)
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キーワード | experimental brain injury / diffusion weighted MRI / magnetic resonance spectroscopy / horseradish peroxidase |
研究概要 |
1984年に我々が独自に開発したラット用fluid percusslon injury装置は再現性が高く、安定した実験頭部外傷モデルとの評価を得ている。このモデルを使用し、以下の2項目を目的として実験を計画した。 1)MRI分子拡散強調画像とMRS化学シフトイメージングを用いて実験的頭部外傷後急性期の病態解析を行ない、主に脳浮腫形成における水の移動様式に関して新しい知見を得る。 2)実験的頭部外傷モデルに様々なバイアス(開頭操作、高張溶液投与、過喚気などを加えてMRI分子拡散強調画像とMRS化学シフトイメージングを行ない、1)のデータをもとにその自然経過に対する影響を評価する。 平成8年度は次の予定で実験を開始した。 1)ratの脳をMR撮像するに適したヘッドコイルを作成する。 2)rat頭部外傷モデルを用いて、病理学的変化を観察するとともにHRPおよび内因性albuminの漏出を免疫組織化学的手法で評価し、MRI拡散協調画像およびMRS化学シフトイメージングの結果と比較検討する。 まずラット専用のMRIヘッドコイルの作成に着手し、約4カ月を費やして、安定した画像が撮像できるコイルを作成した。これまではMRI実験機は内部規程により検査対象は検体のみであった。しかし11月にはMRI実験機での生きた動物の撮像が許可されたため、外傷作成ラットによる実験を開始した。ところが12月末に行われたMRI実験機のバ-ジョンアップに伴い、MRI本体の傾斜磁場装置が故障し3月15日現在修理中という状況である。機器の故障という予期せぬアクシデントのため平成8年度の実験計画は遅れているものの、MRIのバ-ジョンアップが完了すればイメージングの解像度は約2倍に上がるため、さらに詳細なる実験的頭部外傷後の病態解析を行えるものと思われる。MRI再稼働後直ちに実験を再開する予定である。
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