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1997 年度 実績報告書

随意筋収縮後のH反射の抑制現象に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08680123
研究機関山口大学

研究代表者

皆川 孝志  山口大学, 教育学部, 教授 (50035143)

研究分担者 宮田 浩文  山口大学, 農学部, 助教授 (90190793)
河合 洋祐  山口大学, 教育学部, 教授 (00035148)
キーワード運動ニューロンの興奮性 / H-反射 / バリスティック収縮
研究概要

初年度は数分間の単収縮様の随意筋収縮後に運動ニューロンの興奮性が顕著に減少し、漸次回復することを報告した。今年度は筋収縮後のH反射の抑制と回復に続いて、30〜40分後まで有意に増加することを見出した。
筋収縮後の顕著なH反射の抑制は1分以上持続するので、反回抑制や運動ニューロンの後過分極電位の加重によって生ずるものとは考えにくい。本研究における単収縮様の等尺性底屈の反復による皮膚あるいは筋、および温熱受容器からの求心性入力は、この運動ニューロンの興奮性の変化に影響を及ぼしていると考えられる。そこで、安静時H反射におよぼす皮膚神経刺激と温熱刺激の影響を検討したが、その影響は見いだせなかった。したがって、筋収縮後に発生する運動ニューロンの興奮性変化を運動ニューロンの電気的性質や反回抑制及び末梢性入力に帰することは困難である。これらの因子以外の可能性として対側肢の筋収縮による交叉性求心性入力と遠位の筋収縮の影響を検討した。その結果、個人差は認められるが対側肢および上肢の筋収縮によっても運動ニューロンの興奮性変化が観察された。とくに、上肢から下肢への神経性の影響はほとんど無視できると考えられるので、本研究によって得られた結果は、末梢性の因子よりも中枢性因子によって影響を受ける可能性の大きいことが推察された。
H反射の一時的抑制とその後長く続く促進現象の身体運動遂行への適用を考えると、準備運動遂行後速やかに主運動に参加するのではなく、少なくとも5分以上の休息をとるのが適切であると考えられる。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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