(1)イトミミズ胚第1小割球群(1a-1d)をDilC_<16>(3)で標識し、その発生運命を解析した。いずれの小割球の子孫の表皮、食道上神経節(脳)および咽頭に分布する。4日目胚の表皮についてはその全てが1a-1dから由来するもので占められている。またその分布範囲はそれぞれの小割球でほぼ一定している。食道上神経節が第1小割球由来であることから、2d由来である腹側神経節とは明らかに起源が異なる。(2)第7、8体節の腎管を指標にして、体節の個性化機構を特定割球の除去・標識を組み合わせて解析した。腎管がつくられる体節は胚内での位置によって決まるのではなく、Mから放出されるm細胞の形成順位で決まることが示唆された。(3)2dや4dに特異的に融離される母性因子の探索をcDNAサブトラクション法で試みているが、はっきりと局在を示す分子はまだ見つかっていない。
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