カルコパイライト型化合物半導体CuAlS2単結晶を気相化学輸送法で作製した。 この試料に対し、電極を蒸着し電気的測定を行ったが、ショットキー接合はできていなかった。 次にコバルトを添加したCuAlS2単結晶を作製した。 CCDを出口スリットに備えた分光器からなるスペクトログラフシステムを購入しその制御法を習熟し、これを用いて上記試料の光吸収スペクトルの温度変化を測定した。 この測定系により、CuAlS2:Coにおける吸収スペクトルのレーザ光照射による変化を測定した。 この結果、光照射により吸収が増加する波長領域と減少する波長領域があることがわかった。 これより、フェルミ準位の人為的移動による遷移金属イオンの価数制御が可能であると示唆された。
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