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2009 年度 実績報告書

タンパク質の逆輸送を担うレトロトランスロコンの実態解明と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 08J10528
研究機関国立循環器病センター(研究所)

研究代表者

樋口 由佳 (江浦 由佳)  国立循環器病センター(研究所), 病因部, 日本学術振興会特別研究員(PD)

キーワードタンパク質 / 逆輸送 / ストレス
研究概要

小胞体に生じた構造不全タンパク質を積極的に分解する細胞機能を小胞体関連分解(ERAD)と呼ぶ。ERAD研究において、分解対象タンパク質の逆輸送メカニズムの解明は、最重要課題のひとつである。本研究では、逆輸送を担うレトロトランスロコンの候補として報告されているDerlin遺伝子ファミリーに属する全遺伝子、Derlin-1、Derlin-2、Derlin-3、のノックアウトマウスを完成・解析し、Derlinの分子機能を解明する。また、Derlinとともに機能する他のERAD関連蛋白質、とくに当研究室で同定したHerpを中心にERAD複合体の実態を解明する。平成21年度はDerlin-1とDerlin-2のホモ欠損マウス(KOマウス)が胎性致死になることから、発生段階を遡って胎仔のジェノタイピングをおこない、胎性致死となる時期を決定した。ヘテロ欠損(HET)マウス同士で交配し、胚を解析した結果、Derlin-1のホモ欠損マウスは胎齢8.5日に達する前に致死となり、Derlin-2はDerlin-1より早い段階で致死となることが分かった。このことから、Derlin-1とDerlin-2はともに発生に必須であり、Derlin-2はDerlin-1よりも早い発生の段階に必須であると考えられた。また、発生段階でのDerlin遺伝子の発現様式についても解析した。Derlin-1およびDerlin-2の発現量は各胎齢期を通して大きな変化はなかったが、Derlin-3の発現量は胎齢9.5日に最も多く、そのあと減少する傾向が見られた。以上の結果より、Derlin-3はDerlin-1およびDerlin-2と胎生期に担う機能が異なることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Interactions among Endoplasmic Reticulum-Associated Degradation(ERAD)Complex Components Dynamically Change in Response to ER Stress In Vivo2009

    • 著者名/発表者名
      Yuka Eura-Higuchi
    • 学会等名
      49^<th> Annual Meeting of ASCB(第49回アメリカ細胞生物学会年会)
    • 発表場所
      San Diego, CA
    • 年月日
      2009-12-06
  • [学会発表] 各Derlin欠損マウスの作製と解析2009

    • 著者名/発表者名
      樋口(江浦)由佳
    • 学会等名
      特定領域研究「タンパク質の社会」班会議
    • 発表場所
      伊賀市
    • 年月日
      2009-11-13
  • [学会発表] 小胞体関連分解ERADではたらくDerlin-1とDerlin-2の各欠損マウスは胎性致死となる2009

    • 著者名/発表者名
      樋口(江浦)由佳
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2009-10-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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