研究課題/領域番号 |
09044320
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中島 美砂子 九州大学, 歯学部, 助手 (20207773)
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研究分担者 |
JOYNER Alexa ニューヨーク大学, メディカルセンター, 教授
REDDI A Hari カリフォルニア大学, デイビス校・医学部, 教授
橋口 勇 九州大学, 歯学部, 助手 (10150476)
赤峰 昭文 九州大学, 歯学部, 教授 (00117053)
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キーワード | ノックアウトマウス / Growth differentiation factor / Bone morphogenetic protein / Transforming growth factor-β superfamily / 歯牙発生 / 歯髄創傷治癒 / in situ ハイブリダイゼーション / Gli |
研究概要 |
GDF-1,-5,-6,-8および-11のRNAプローブをin vitro transcription法により作製し、マウス歯胚のin situ hybridizationを行い、局在性を検索したところ、GDF-11は、最終分化する直前の前象牙芽細胞から発現がみられ、特に象牙質芽細胞の分化との関連性が示唆された。次に、マウスpWE15ライブラリーからGDF-11の全長DNA塩基配列を得た。さらに、マウス129SvEvライブラリーから染色体DNA15Kbを得、ターゲッティングベクターとの相同組み換えによりエキソンを欠失させた。今後、胚幹細胞に遺伝子導入を行い、GDFが破壊された胚幹細胞を胚盤胞期胚に注入しキメラ胚を作成し、偽妊娠マウス子宮に移植する。成熟したキメラマウスを野生型と交配し、ヘテロ欠失マウスを得る。さらに、ヘテロ欠失マウスどうしを交配してホモ欠失マウスを得る予定である。 さらに今回、GDFsの上流でGDFsの転写を制御していると考えられている、歯牙発生に関与するGliファミリーのメンバーの遺伝子クローニングを行ったところ、新規に未知の遺伝子が見つかり、G23と命名した。G23はin situ hybridization により、10.5日目の胎児の上顎突起および下顎弓に強い発現がみられ、顎顔面形態発生との関連性が示唆された。歯牙発生過程においては鐘状期の歯髄に発現がみられ、分化抑制因子として機能している可能性が示唆された。今後この遺伝子についてもGDF-11と同様にノックアウトマウスを形成する予定である。
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