研究課題/領域番号 |
09304003
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柏原 正樹 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (60027381)
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研究分担者 |
西山 亨 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (70183085)
行者 明彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50116026)
三輪 哲二 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (10027386)
岡田 聡一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (20224016)
黒木 玄 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10234593)
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キーワード | 表現論 / 量子群 / 可解模型 / 組み合わせ論 |
研究概要 |
本年度は、昨年度の研究にひき続いて量子群の表現論・Kniznik-Zamolodchikov方程式及びそのq-変形の解の性質の研究や共形場理論の研究を推進した。具体的な成果として次のようなものが得られた。 1.アフィン量子群の有限次表現のアフィン化のテンソル積に大域基底が存在することが示された。特にテンソル積の個数を無限大にすると、レベルの高いFock表現の大域基底が得られることがわかった。この基底とアフィンヘッケ環との関連も見出された。 2.楕円曲線に対応するKZ-Bernard方程式を、対応するWakimoto表現のBoson表示を用いて研究した。それによって、KZB-方程式の解の積分表示が得られた。 3.q-KZ方程式を対応するアフィン量子群の頂点作用素を求めることにより研究した。その解がTheta函数の積分として具体的に表示できることを得た。 4.量子Kac-Moodyリー環の結晶基底の表示に関して、そのあり得るpathの空間の特徴付けを行った。これにより、理論的には結晶基底の完全な組み合わせ論的な記述が得られた。 5.アフィンリー環の既約表現に対して、レベルが正の時、その指標Kazhdan-Luszting多項式を用いてあらわされることをしめした。一昨年に得た負のレベルの時の結果とあわせると、レベルが非零なすべての場合に対して既約表現の指標が完全に求まったことになる。
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