研究課題/領域番号 |
09304010
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐々木 武 神戸大学, 理学部, 教授 (00022682)
|
研究分担者 |
金行 壮二 上智大学, 理工学部, 教授 (40022553)
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
高山 信毅 神戸大学, 理学部, 教授 (30188099)
坂根 由昌 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00089872)
吉田 正章 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (30030787)
|
キーワード | 射影部分多様体 / 超幾何系 / 接触幾何学 / 射影微分幾何学 / 射影不変量 / アファイン幾何学 / 可積分系 / 線叢 |
研究概要 |
1.研究課題に関連して代表者及び分担者の得た新しい結果は次の通りである。 ・アペルの超幾何方程式系F_2,F_4の定める射影曲面について子細な検討を行いF_4は常にisothermally asymptotic曲面を定め、かつ理論上最大であることがわかっているパラメータ数3を実現していることがわかった。・実3次曲面のモジュライ空間に実双曲構造が入ることを示した。・GKZ超幾何微分方程式のグレブナ基底の主部は,トーリック多様体に付随したモノミアルであり,モノミアルの組合せ論をもちいて超幾何方程式の性質,および超幾何方程式を調べるためのアルゴリズムを定めた。・数学ソフトの相互利用システム(openXM)を設計し配布した。・painleve方程式の初期値空間とBaclund変換の直接的関係を示した。・シュワルツ微分を係数として定められるべき線形偏微分方程式系を、非可換なベクトル場(ハイゼンベルグ群不変性をもつ)による偏微分方程式系として定め、その微分方程式系の積分可能条件が接触同相問題に現れる平坦条件と一致することを示しその解全体の空間のシンプレクティック構造を明らかにし、シュワルツ微分を一般の射影構造を持った多様体の微分同相に対してのテンソルとしての大域化を行った。・R^mの領域から正定値行列全体の領域への線形写像が誘導する指数型確率分布族のHessian構造を調べ、その応用としてアファイン双曲空間に対する消滅定理を得た。・ワイル構造を変数とする汎関数を定義し、その第一変分から自然なワイル=ヤング=ミルズ接続が定まること、ワイル幾何学アファイン幾何学に適用することに成功した。・対称R空間M=G/Uについて、Uの線形isotropy表現によるMの接空間の軌道を各対称R空間に対して完全に決定し、不変射影平坦接続を持つ既約リーマン対称空間の分類を新たに証明した。・シンプレクティック調和コホモロジー群の次元が異なるようなシンプレクティック構造が入るコンパクト・シンプレクティック巾零多様体の例を構成した。 2.本年度の実施計画に基づき、研究集会「超幾何系ワークショップ in 神戸'99」(1999年11月30日-12月3日、神戸大学)及び研究集会「Graph theory and related topics」(1999年11月17日-20日、東北大学情報科学研究科;分担者 浦川肇担当)を開催した。分担者塩谷隆の岡山大での講演、分担者金行壮二の主催の集会「リー群と多様体論」等への国内旅費支援を行った。また、代表者の"International Conference in Differential Geometry"(北京大学)での講演及び野水克己氏(Brown大学名誉教授)とAn-Min Li氏(四川大学)を本計画の課題についてレビューを受けるために招聘した。
|