研究課題/領域番号 |
09410013
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
印度哲学(含仏教学)
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研究機関 | 高野山大学 |
研究代表者 |
越智 淳仁 高野山大学, 文学部, 教授 (80086032)
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研究分担者 |
生井 智紹 高野山大学, 文学部, 教授 (80113190)
桂 紹隆 広島大学, 文学部, 教授 (50097903)
田村 智淳 宮崎大学, 教育学部, 教授 (80025064)
室寺 義仁 高野山大学, 文学部, 助教授 (00190942)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 華厳経 / 大日経 / 金剛頂経 / 入法界品 / 十地経 / 密教 / 神変加持 / adhisthana |
研究概要 |
本プロジェクトの最終目的は、『華厳経』の共同研究を通じて、大乗仏教から密教への思想的展開を文献学的に裏付けることにある。そのため、平成9年度から11年度の3年間にわたって具体的な研究目的を設定し、以下のような研究実績を上げてきた。 1.文献学的研究:平成9年度は、パーソナルコンピュータを高野山大学文学部の研究者に二台、宮崎大学教育学部の研究者に一台、広島大学文学部の研究者に一台設置し、梵蔵漢の『華厳経』「入法界品」のデジタル入力に取りかかり、同時にケンブリッジ大学図書館所蔵の二種の「入法界品」の梵文写本を入手して、梵本研究に便ならしめてきた。 また、密教関係の『大日経』の蔵漢テキストと『初会金剛頂経』の梵蔵漢テキストの入力準備も開始した。 平成10、11年度には、「入法界品」の梵蔵漢三種と蔵漢二種の合本テキストの入力が完成し校正を終わった。それと共に『十地経』の梵蔵漢テキストの入力と「如来性起品」の蔵漢テキストの入力も完成させた。密教関係では『初会金剛頂経』の梵文テキストの入力を進め、ACIPに公開されている蔵文テキストと東大のSatに公開されている漢籍デジタル資料等をダウンロードして梵蔵漢三種合本テキストを完成した。また『大日経』の蔵漢テキストも完成した。これ以外にも酒井真典訳『大日経広釈全訳』の入力も完成した。 2.思想史的研究: 3年間で5回の合宿形式の研究会を開催し、各自が設定したキーワードに沿って研究発表と意見交換により多くの新知見を得て、その幾つかは既に研究論文として結実した。今後は、これら構築したデジタル資料を公開すると共に、研究分担者とも更に緊密な連絡を取りあいながら、当初の目的である「入法界品」のクリティカルエディションの作成に邁進し、他方『般若経』の研究にも着手したい。
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