研究課題
1 今年は、主として、公正感に関する全国質問紙調査に力を注いだ。6月から7月にかけて、頻繁な電子メールの往復を通じて、仮説と質問紙を整備した。原案を数次のプリテストにかけ、改訂を続けて調査票を確定した。また、同時に調査の諸準備を進めた。7月〜8月にかけて、全国120地点の選挙管理委員会と連絡を取り、サンプリングを実施した。8月中旬〜10月にかけて、全国のいくつかの大学の協力も得て、全国で120地点、1800名を対象とする訪問面接による質問紙調査を行った。11月〜1月は、回収した調査票の点検・整理の作業にあて、2月末に、職業コードを中心に、コ-デイングと最終点検の合宿研究会を組み、調査票を入力作業に回す所までこぎつけた。データ分析は、来年度の課題となる。2 平行して、来年以降の研究計画を検討した。ヒューリステイクスの解明のための心理学的実験、社会保障論的検討のためのヴィネット調査、数理社会学的検討、自由回答調査の検討、社会選択論的検討のためのシミュレーション研究、などである。来年度は、先の質問紙調査の分析を進めながら、その不足を補う形で、これらの手法とその可能性を別途検討していく。