研究分担者 |
杉原 正顯 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80154483)
岡野 大 愛媛大学, 工学部, 助手 (90294785)
一ノ瀬 弥 愛媛大学, 工学部, 助教授 (80144690)
津田 光一 愛媛大学, 工学部, 教授 (20112253)
猪狩 勝寿 愛媛大学, 工学部, 教授 (90025487)
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研究概要 |
1.代用電荷法を適用して,無限遠点を含む非有界な多重連結領域から虚軸または実軸に平行な平行スリット領域,円弧スリット領域,放射スリット領域への統一的な数値等角写像の方法を定式化した.また,数値実験的にその有効性を確認した.ここに,統一的とは同一の係数行列を持つ連立1次方程式を解いてこれら3種の等角写像の近似写像関数を構成できることを意味する. 2.単一円の外部を問題領域として,虚軸に平行な平行スリット領域と放射スリット領域への場合に生じる連立1次方程式の係数行列の特異性の問題を検討した.具体的には,ある型の電荷点・拘束点配置では,解くべき連立1次方程式の係数行列が特異になることを証明し,その解消法を与えた. 3.複数の障害物と渦点や湧出(吸込)点を伴う2次元ポテンシャル流解析への数値等角写像の適用法を定式化した. これらの等角写像と流体解析は広く知られた重要な問題である.しかし,簡明な数値計算法は知られていなかった.上記の方法は簡単で精度が高い.また,流体解析の方法としても,ポテンシャル流をポテンシャル論的な方法で解析することによる長所を備えている.提案された方法の原理は積分方程式法による定式化も可能である. 方法の一層の洗練と複雑なポテンシャル流解析への応用とともに,一般角度の平行スリット領域への数値等角写像の方法の開発等も次年度以降の課題としたい.
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