研究分担者 |
桑江 一洋 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (80243814)
小倉 幸雄 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00037847)
谷口 説男 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (70155208)
佐藤 坦 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (30037254)
国田 寛 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (30022552)
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研究概要 |
無限次元確率解析に関する研究業績 本研究分担者の谷口説男氏と代表者杉田洋は,抽象ウイナ-空間上の振動積分について,次のような結果を得た:振動積分の位相関数に2重ウイナ-積分を,振幅関数に多重ウイナ-積分を考える.振動数のパラメータを無限に大きくすると,有限次元の場合の類推より,振動積分の減少のオーダーは原点(いまの場合,唯一の位相関数の停留点)付近の積分によって決定されるだろう.このことが,振幅関数が連続な多重ウイナ-積分の場合に正しいことを示した.同時に,一般の多重ウイナ-積分は連続でないため,有限次元からの類推は必ずしも正しくないことを示した. 確率数値解析に関する研究業績 平成10年1月27日〜1月30日,九州大学で研究会「確率論と計算数学」を開催した.旅費の必要な参加者には本研究の科研費より支出した.参加者の主な研究分野は次の通り:擬似乱数生成,確率微分方程式の数値積分,暗号理論の確率論的基礎,ネットワーク安全性のモンテカルロ法的検証など. 本研究の代表者杉田洋は,この研究会で「無理数回転による擬似乱数生成法-フーリエ級数展開によるアプローチ」という研究発表を行った.これは,確率数値解析に用いられる擬似乱数の計算量的性質を解析的道具でもって明らかにしようという試みである. なお,この研究会に関する詳しい研究成果を来年度の報告書に纏める予定である.
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