研究課題/領域番号 |
09440093
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
中川 貴雄 宇宙科学研究所, 次世代探査機研究センター, 助教授 (20202210)
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研究分担者 |
広本 宣久 郵政省通信総合研究所, 光技術部, 室長
芝井 広 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70154234)
村上 浩 宇宙科学研究所, 共通基礎研究系, 教授 (40135299)
松本 敏雄 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (60022696)
奥田 治之 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (50025293)
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キーワード | 銀河中心 / [CII]スペクトル線 / 遠赤外線 / 気球望遠鏡 / ファブリペロ-分光器 / オブティカルジャイロ / 星間輻射場 / 星間物質 |
研究概要 |
我々の今までの気球観測により、銀河中心領域では、[CII]スペクトル線が異常に弱くなっていることが見だされた。我々は、これを「銀河中心領域での星間輻射場がソフトである」ためであるという仮説を立てた。この仮説に従えば、銀河中心領域での高温の分子ガスの存在など、多くの謎が自然に説明される。その一方で、「銀河中心領域での星生成率が現在は低い」という、重要な結論も導かれる。 この仮説の検証のための一つの手段として、気球搭載望遠鏡を用いて、銀河中心領域の星間ガスを、今までよりも、高い波長、空間分解能で、複数のスペクトル線を用いて観測し、銀河中心領域の星間ガスの物理状態と星形成活動とを明らかにすることを計画している。そのために、今年度は、新たな気球観測機の開発に着手した。平成9年度には、分光器の開発、特に検出器(Stressed Ge:Ga Photoconductor)の2次元化に力を注ぎ、8X4という現在のところ世界最大の2次元アレイの試作に成功した。今後は、この検出器を用いた、ファブリ・ペロ-分光器の開発に力を注ぐ予定である。その開発にあたっては、ファブリ・ペロ-・エタロンの大口径化という技術的開発項目を解決しなければならない。 上記の仮説の検証のもう一つの手段として、ヨーロッパの赤外線衛星ISOに分光観測も開始した。この観測では、銀河中心領域全体を観測することはできないが、遠赤外線領域全体の連続した分光が可能であり、領域は広いが、限られたスペクトル線しか観測できない気球観測とは相補的な関係にある。 その他、本研究の開始のきっかけとなった従来の気球観測について、まとめの論文発表を行った。
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