研究課題/領域番号 |
09450254
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
本間 基文 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005261)
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研究分担者 |
籠谷 登志夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40005343)
杉本 諭 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10171175)
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キーワード | 電磁波吸収 / 磁気損失 / 磁気異方性磁界 / 磁気共鳴 / 六方晶フェライト / M型フェライト / 実効透磁率 / 複素透磁率 |
研究概要 |
目的 磁気共鳴損失を利用したGHz帯電磁波吸収体を開発することを目的にして、六方晶およびM型フェライトの磁気共鳴における複素透磁率μ″と電磁波吸収特性との関係を明らかにする。本年度は、1から20GHz帯域が最も関心事の高い吸収周波数であることから、永久磁石として知られるM型Baフェライト(BaO・6Fe_2O_3)の磁気共鳴周波数(約50GHz)を20GHz以下に低下させ、電磁波吸収特性を検討する。磁気共鳴周波数は磁気異方性に比例するので、添加元素による結晶異方性の低下を低下させる既知の添加元素(Sc、CoTi)とともに、材料的見地よりMnTiなど新たな添加元素を探索する。 方法 組成の異なるBaフェライトを焼結法によって作製し、X線解析によって相を同定し、BHトレーサによる磁気特性の測定から結晶磁気異方性、インピーダンスアナライザーを用いて磁気共鳴周波数および電磁波吸収特性を測定する。 結果 Sc、CoTi、によって、Baフェライトの磁気共鳴周波数は20GHz以下の帯域まで低下する。一方、Sc、CoTiに比較し安価なMnTiによっても10GHzまで低下が可能であり、しかも複素透磁率μ″が高く、良好な電磁波吸収特性を示すとともに、焼結組織の空隙率の低下によって磁気共鳴周波数が低下することを見出している。
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