研究概要 |
帯電によるX線発生のための条件を明らかにすることを目的とし,真空度,試料電圧,試料物質,試料厚さ,初期電子の有無,についての研究を行った. 大気中で,針状電極より絶縁体表面に直流±3kVをかけたが,X線は発生しなかった.〜10^<-2>Torrの真空中で針状電極から絶縁体表面に直流電圧をかけた.-3kVの場合には,安定したX線が発生した.固体絶縁体を電極間から取り去ってもX線が発生することを確認した.3×10^<-5>Torrの真空度で絶縁体表面に直流±3kVをかけた場合,フラッドガンから熱電子を供給しない限り,X線は発生しなかったが,固体絶縁体を電極間から取り去った場合,フィラメントからの熱電子の供給を停止した後にも,X線が発生し続けることを発見した. 帯電によりX線を発生させるためには,真空度が最も重要なパラメータであることが分かった.10^<-2>Torr台の真空が最も適切であることがわかった.
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