研究課題/領域番号 |
09470253
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
秋吉 毅 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (70038660)
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研究分担者 |
籐 也寸志 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (20217459)
田中 真二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (30253420)
山縣 基維 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90294975)
原口 勝 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (40228531)
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キーワード | 腫瘍拒絶抗原 / 遺伝子導入 / 癌特異的免疫療法 / MAGE / ベクター / 特異的CTL |
研究概要 |
1)MAGE-3cDNAの作製:ベルギーのルドウィヒ癌研究所のブーン博士より供与された、MAGE-3陽性のメラノーマ培養株化細胞(MZ2-MEL-3.0)より抽出した全RNAからRT-PCR法によりcDNAを作製した。このcDNAよりMAGE-3全cDNA(coding region)を含む領域をPCRを用いて増幅した。TAクローニング法によってpcDNA3.1ベクターでクローニングし、シークエンスを行いMAGE-3全CDNAに一致するクローンを選択した。 2)ベクターへの組換え:MAGE-3cDNAをpcDNA3.1ベクターヘの組換えを行った。 3)ヒト細胞への導入:pcDNA3.1/MAGE-3とpcDNA3.1をリポフェクタミンを用いて、MAGE-3の発現が認められない胃癌培養株化細胞AZ-521(HLA-A2)に導入した。これをG418存在下で培養し、クローニングを行った。6個のクローンを得たが、これら細胞についてMAGE-3モノクローナル抗体を用いてImmunoblotting法によりMAGE-3蛋白の存在が確認された。 4)特異的CTLによる傷害性:MAGE-3.A2ペプチドを用いて、HLA-A2健常人のPBMCから誘導された特異的CTLによる傷害性を検討した。MAGE-3遺伝子を導入したAZ-521細胞はこのCTLによって傷害されたが、ベクターのみを導入したAZ-521細胞は傷害されなかった。 5)樹状細胞(DC)への導入:pcDNA3.1ベクターへ組み換えられたMAGE-3cDNAを、ヒト末梢血核球より誘導したDCへの導入を試みた。しかし、その導入は不成功であった。 現在、他の細胞株あるいはEVB細胞への導入を検討中である。 6)他のベクターへに組み換え:MAGE-3cDNAのアデノウイルスベクターヘの組み換えをも検討中である。
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