研究概要 |
1. 引張測定用ジグと象牙質試料の製作 象牙質の引張試験時における変形挙動を知る目的でレーザースペックル測定用引張試験片保持ジグを作製した. 2. 2軸方向測定用レーザースペックル歪み測定装置の試作 引張試験時の歪みを引張方向を測定するのみでなく,直行する2方尚の歪みを測定する目的でCCDカメラ保持用ステージを試作した. 3. レーザースペックル歪み測定法を用いた引張試験 保持用ステージを用いて2軸方向の歪み測走を試みたが,測定機器を設置している場所では振動があるため,ノイズが大きく,微小領域の変形挙動を検出することが困難であった. 4. 加齢現象のシュミレーションの検討 加齢シュミレーションとして蛋白質の変性に注目し,本年度は根管清掃補助剤で処置後の象牙質を根管消毒剤に浸漬した場合の象牙質と,5℃と55℃のサーマルサイクルを行った象牙質の引張試験を行い変形挙動を測定した.根管清掃補助剤で処置後の根管消毒剤の影響を検討したところ,象牙質の引張強さを向上させた薬剤には主にアパタイトに作用するものと主にコラーゲンに作用するものがあることが判明したが微小変形挙動の変化は明瞭ではなかった.また,サーマルサイクルをした象牙質の引張強さは変化せず微小変形挙動の変化は明瞭ではなかった.
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