研究課題/領域番号 |
09555015
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
藤居 仁 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (70133775)
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研究分担者 |
中坪 信昭 (株)三共第一生物研究所, 研究員
佐藤 勝 (株)トプコン医科器械技術部, 課長
小西 直樹 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (90284596)
浅野 種正 マイクロ化総合技術センター, 教授 (50126306)
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キーワード | レーザー応用計測 / 医用電子工学 / 血流計測 / メディカルイメージング |
研究概要 |
時間分解能の改善を図るために、隣り合った画素間の受光量の差を求める新たな血流評価量MBR値の特性について、実際の眼底血流データを用いて解析を行った。その結果、MBR値は血流の経時変化を求める場合は高い時間分解能が得られるが、その反面、血流マップとしては血管のエッジ部分で値が乱れるなどの短所もあり、従来のSBR値を凌駕するものではないことが明らかになった。従って(株)トプコン医科器械事業部と共同で現在開発中の、無散瞳眼底カメラを利用したレーザースペックルフローグラフィーシステムでは、従来通りSBR値を用いることになった。 血流測定用ソフトウエアでは、測定した部位をその場で確認するためのクリップボード機能を設けた。また解析ソフトウエアでは、各測定データ間で血流値の読み取り誤差をなくするように、同一位置に読み取り領域を自動設定できるように改良した。ある血管内の血流変動率を数値化(%)できるようにし、高血圧症や動脈硬化症の診断に用いられるように機能拡張を行った。この場合経時変化を細かく調べるには、少なくとも毎秒16コマ程度で解析する必要があることを示した。 内部固指標の位置を自由に設定できるようにモータードライブ機構を新たに製作し、これまで測定が難しかった黄斑部の血流測定が確実にできるようになった。また最初の測定位置を中心にその周囲4ヶ所に指標を順次移動し、後からマップを合成して広い範囲を観察できるように改良した。 レーザーが虹彩部で非常に小さく絞られるため、安全性が問題になった。これを克服するため、マイクロ化総合技術センターでは、非常に高感度なイメージセンサーの開発を進めている。
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