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1997 年度 実績報告書

バイオアッセイから見た都市大気粉塵の遺伝毒性:過去22年の採取試料による評価

研究課題

研究課題/領域番号 09557033
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 洋  東北大学, 医学部, 教授 (40125571)

研究分担者 能美 健彦  国立医薬品食品衛生研究所, 変異遺伝部, 室長 (30150890)
松本 寛  北海道環境科学研究センター, 環境保全部, 主任研究員
清水 英佑  東京慈恵会医科大学, 教授 (80056879)
佐藤 孝彦  岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (50082970)
キーワード都市大気粉塵 / ニトロアレーン / PAH / Ames-test / TA1535 / pSK1002菌株 / L5178Y細胞 / in vitro小核試験 / ニトロ還元酵素欠損株
研究概要

[試験溶液の調製]年次毎にまとめた保存大気紛塵からDCMによる有機物質の抽出を行っている。
[ニトロアレーン、PAHの分析]調製の終わった一部の試料についての結果から、両者の大気中濃度の長期変動傾向は必ずしも一致していないことが示唆された。
[変異原性試験]
・Ames-test 一部の試料についての結果から、TA98、TA100株による大気中変異原性の長期変動傾向は、試験条件(菌株の種類・S9mixの有無)によってかなり異なっていた。
・umu-test TA1535/pSK1002菌株を用いて抽出物について検討した結果、±S9mixいずれの場合も対照と比較して明らかな変異原性の増強がみられ、umu-testは大気粉塵中の直接/間接変異原性の検出に有効であることが分かった。
・マウスリンパ細胞試験 L5178Y細胞を用いた変異原性試験法について標準物質を用い、microwell法で良い結果が得られたので、抽出物についても検討を行っている。
・in vitro小核試験 CHL細胞を用いて粉塵抽出物について検討した結果、±S9mixいずれの場合も対照と比較して小核の誘発は極めて高く、本法は大気粉塵の変異原性の評価法として有効であることが分かった。尚、小核誘発頻度は、処理時間が72、48、24時間の順に高く、また、連続処理の場合と比較して短時間処理の場合に高かった。
[欠損株の開発] エ-ムス試験菌株のTA1535、TA1538株のcnr遺伝子破壊株にpKM101を導入してTAl00、TA98株のニトロ還元酵素欠損株(YG7128、YG7132株)を作成した。そして、これらの欠損株はニトロアレーンが生体内で活性化される際の個々のニトロ還元酵素の役割を明らかにする上で極めて有用であることを明らかにした。現在これらの欠損株を用いた大気粉塵抽出物の変異原性試験について検討を行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yamada, M.et al.: "Targeted disruption of the gene encoding the classical nitroreductase enzyme in Salmonella typhimurium Ames test strains TA1535 and TA1538." Mutation Research. 375. 9-17 (1997)

  • [文献書誌] 能美健彦他: "ニトロレーンに高感受性を示す変異原性試験法の開発" 第38回大気環境学会(つくば). (1997)

  • [文献書誌] 清水英佑他: "培養細胞を用いた小核試験による大気汚染物質の検討" 日本環境変異原学会 第26回大会(秦野). (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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