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1999 年度 実績報告書

バイオアッセイから見た都市大気粉塵の遺伝毒性:過去22年の採取試料による評価

研究課題

研究課題/領域番号 09557033
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 洋  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40125571)

研究分担者 能美 健彦  国立医薬品食品衛生研究所, 変異遺伝部, 主任研究員 (30150890)
松本 寛  北海道環境科学研究センター, 環境保全部, 主任研究員
清水 英佑  東京慈恵会医科大学, 教授 (80056879)
田中 憲穂  食品薬品安全センター, 秦野研究所・細胞毒性学研究室, 研究員
キーワード都市大気粉塵 / ニトロアレーン / Ames test / YG7126 / 7130株 / L5178Y細胞 / in vitro小核試験 / ニトロ還元酵素欠損株
研究概要

[試験溶液の調整] 年次毎にまとめた大気粉塵からのDCMによる有機抽出物について、以下に示す変異原性測定の本試験を行った。
[変異原性試験]
Ames test 粉塵抽出物のニトロアレーン代謝酵素欠損株であるTA98NR,TA98/1,8-DNP_β株での変異原性は親株と比べていずれの年についても大幅に減少し、一方同酵素高生産性株であるYG1021,YG1024株での変異原性は親株と比べていずれの年についても大幅に増加したことから、ニトロアレーンが大気中変異原に大きく寄与していることが明らかとなった。
マウスリンパ細胞試験 粉塵抽出物はL5178Y細胞に対して±S9いずれについても濃度依存的に突然変異を誘発した。1975年から2年毎の9試料についての単位濃度当たりの突然変異誘発能は、_+S9の系では経年的に減少し、_-S9の系では年次的に明白な増減の傾向を示さなかった。
in vitro小核試験 粉塵抽出物について細胞に対する50%増殖抑制濃度を指標に小核試験を行った結果、-S9法及び+S9法の双方について小核の誘発が顕著に認められ、その頻度は-S9法での方が+S9法よりも高いことや、1987/1988年以降よりも以前の試料でより高いことが明らかとなった。
新しい欠損株でのAmes test 今までに作成したニトロ還元酵素欠損株(YG7128,YG7132株)及びアセチル転移酵素欠損株(YG7126,YG7130株)を用いて粉塵抽出物について変異原性試験を行った結果、これら菌株での感受性は野生型株と比べて大幅に減少したことから、大気中変異原へのニトロアレーンからの寄与がかなり大きいことが確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Matsumoto Y.et al.: "Mutagenic Activity of Airborne Particulates: A survey over nealy a Quarter Century(1974-1998) in Sapporo"A Monograph on Atmospheric Reactive Substances. (2000)

  • [文献書誌] 若栗 忍 他: "札幌市内で採取した大気粉塵抽出物のマウスリンフォーマ試験による突然変異の検出"食品薬品安全センター 秦野研究所年報. 22. 43-48 (1999)

  • [文献書誌] 関 良子 他: "培養細胞を用いた小核試験による大気汚染物質の検討"日本環境変異原学会 第28回大会(要旨). 106 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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