研究課題/領域番号 |
09557083
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
斎藤 英彦 名古屋大学, 医学部, 教授 (20153819)
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研究分担者 |
安部 明弘 名古屋大学, 医学部, 医員
都築 忍 名古屋大学, 医学部, 医員
恵美 宣彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (30185144)
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キーワード | idiotype / ワクチン / CTL / NAGL-1 / マテリアル / 薬剤の安全性 |
研究概要 |
私達は、初診時白血病細胞より細胞株(NAGL-1)の樹立できた患者の検体を用いて検討した。 1)VH遺伝子の単離と塩基配列の確認B細胞性ALL患者の白血病細胞、樹立細胞株NAGL-1からRNAを抽出しRT-PCR法によりidiotype遺伝子のVH領域を増幅した。これをpBluescriptIISK(-)に組み込み(pBS-VHkato)、VH領域の塩基配列を確認した。白血病細胞、樹立細胞株共に完全に一致していた。 2)Hemagglutinin(HA)tag付きVH蛋白発現vectorの作製と蛋白の発現pBS-VHkatoから制限酵素SalIおよびSpeIで切り出したVH配列を、その5'側の上流に、Hemagglutinin(HA)tagをつけるために、pME-HA-CaMIVにframeを合わせて挿入しpME-HA-VHKatoを製作した。pME-HA-VHKatoをCOScellにDMRIE-Cを用いてtransfectし、その48時間後のlysateを回収。また、pSFVl-HA-VHKatoは制限酵素SpeIにてlinearizeした後、SP6RNApolymeraseでIn vitro transcriptionして得られたrecombinant RNAをCOScellに、同じくDMRIE-Cを用いてtransfectしそのlysateを得た。そのlysateを用い抗HA抗体を用いたWestern Blottingを行ない蛋白の発現を確認した。 3)自己ALL細胞株NACL-1に対するCTLの誘導この研究の基礎として白血病に対する免疫を誘導できるかと言うことを検討するためにCTLの誘導を試みた。stimulatorとしてMMC処理したNAGL-1細胞,EBV transformed LCL,TNF-αにて培養したNAGL-1細胞を用いてリンパ球1X10^6を刺激した。effectorとして患者PBL、third party lymphocyteを用いた。NAGL-1細胞を用いたMLCではCTLの誘導はできなかった。TNF-αにて培養したNAGL-1細胞を用いて患者リンパ球を刺激した実験に於いて10%程度ではあるが反応が見られた。 4)安全性検討;1.純度検定、培養検査純度検定、大腸菌DNA:96%、0.04μg/μgpDNAエンドトキシン定量:<0.1EU/μgpDNA蛋白含有測定:4μg/mgpDNA2.動物を用いた毒性試験General abnormal test;7匹のguinea-pigsを用いた投与実験で異常な反応は見られなかった。pyrogen test;New Zealand rabbitsへの3回の投与実験後、体温変化の合計は0.5度以下であった。
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