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2000 年度 実績報告書

生分解吸収性材料と細胞成長因子を応用した新しい顎骨再生法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 09557173
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

木下 靭彦  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (70084770)

研究分担者 福岡 真一  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (80267517)
横矢 重俊  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (60267523)
筏 義人  鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (00025909)
岡 高茂  グンゼ(株), 研究開発部・メディカルセンター・技術開発課, 次長
宮本 將利  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20257314)
キーワード骨髄骨源性幹細胞 / DFGF / ゼラチン / PLLA / 顎骨再生 / 骨髄海綿骨細片
研究概要

1.骨髄骨源性幹細胞(SBMC)の増殖・分化におよぼすbFGFの影響について
成犬の腸骨骨髄細胞のP1単層培養においてbFGF、dexamethazone(Dex)、活性型ビタミンD3(VD3)添加時のDNA合成能とALPase活性を検討した。その結果、(1)DNA合成能ではbFGF、bFGF+V.D3およびbFGF+Dex添加群は無添加の対照群、Dex単独およびVD3単独添加群よりも有意に高い値を示した。(2)ALPase活性ではbFGF+Dex添加群が最も高い値を示し、SBMCの増殖と分化を著明に促進することが示唆された。
2.骨髄海綿骨細片(PCBM)移植の骨形成に及ぼすbFGF含浸ゼラチン(bFGF-GM)の影響
ビーグル成犬下顎骨欠損腔におけるbFGF-GMの移植および背部皮下へのbFGF-GM+PCBMの移植実験を行い、ゼラチン含水率(bFGF-GMの吸収速度)とPCBMの骨形成能との関係を組織学的および軟X線画像解析により検討した。その結果、bFGF-GMの残留が骨形成を阻害することなく骨形成を促進する至適含水率は90%であることが示唆された。
3.下顎骨連続欠損におけるPCBMとbFGF-GM混合移植による顎骨再生実験
成犬の下顎骨区域切除後、PLLAメッシュトレーとPCBM+bFGF-GM(含水率90%)移植により再建を行なった。その結果、PCBM単独では下顎の連続性が回復できないような少量のPCBM移植でも、これにbFGF-GMを併用することにより連続性が回復し、本再建法の有用性が示唆された。
4.PLLAメッシュの長期生体内反応についてラット皮下にPLLAメッシュを30か月間埋入し、組織学的、電顕的に検索した。その結果、30か月後、PLLAメッシュの分解、吸収が継続しているが組織為害性はみられず、異物発癌も認められなかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 木下靭彦: "骨の再生メカニズムー生体吸収性材料と骨髄移植による骨の再生"化学と教育. 48・4. 244-245 (2000)

  • [文献書誌] 木下靭彦,横矢重俊,水谷成孝,水沼秀之,井上聡 他: "吸収性生体材料ポリーレー乳酸と自家骨髄海綿骨細片移植による顎骨再建部へのインプラントの応用"頭頚部腫瘍. 26・3. 525-530 (2000)

  • [文献書誌] 木下靭彦,宮本将利,横矢重俊,福岡真一,小園知,岡高茂,筏義人: "PLLAメッシュの長期組織反応-ラット皮下と骨膜下への埋入実験"生体材料. 18・6. 95-101 (2000)

  • [文献書誌] 森川訓行,鈴木昌和,森田真一郎,横矢重俊,宮本将利,福岡真一,小園知,木下靭彦: "チタン製人工歯根へのニラーゲン固定による歯肉組織との接着性向上に関する研究"生体材料. 19・1. 10-20 (2001)

  • [文献書誌] Y,Tabata,I.Hong,S.Miyamoto,H.Miyao,N.Hashimoto,Y.Ikada: "Bone formation at a rabbit skull defect by autologous bone marrow combined with gelatin microspheres containing TGF-β1"J.Biomater.Sci.,Polym.Ed.. 11・8. 891-901 (2000)

  • [文献書誌] Yukihiko Kinoshita and Teruo Amagasa: "Methods of Tissue Engineering 「Jaw bone」"Academic Press (in press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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