研究概要 |
本年度の研究目標は次の二部の論文を完成させることにあった。(1) Pierre Abelard et Guillaume de Champeaux dans les premieres annees du XII^e siecle (2)Prologues of Commentaries on the Logida vetus Literature in the 12th Century。(1)については予定通り1998年3月にパリで口頭発表し、Langage,science,philosophie au XI^eI siecle(ed.Joel Biard),Paris:J.Vrin(1999春出版予定)におさめられる。(2)については、一部のラテン語テキストの現写本との校訂が未完成なので、来年度に持ち越すことにした。 このほかの本年度の研究実績としては、アベラールの師であったシャンポーのギョームの著作であることを上記論文(1)で証明した、アリストテレス範疇論注解の校訂作業をあげることが出来る。この著作は4部の写本が現存しており、各写本ごとに大幅な増補・改訂がなされている。この増補・改訂の各版にかんする予備的研究を1999年度中にとりまとめて、2000年5月にアヴィニヨンで予定されている第13回中世論理学・意味論ヨーロッパ・シンポジウムでの発表に備える予定である。
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