本研究においては、平成9年度から平成12年度の4年間にわたり、情報開示規制を証券取引法とその隣接分野を含め、総合的、すなわち学際的・比較的・実証的に研究した。その結果(1)情報開示に関する学際的研究として商法、証券取引法、法人税法の法理論と最新の企業会計理論とを結合させた研究、(2)わが国の情報開示規制と外国の情報開示規制との比較研究を特に国際会計基準を介在として行う研究、(3)情報開示規制が実際にどのように行われているかの実証的研究、を行いその研究成果はすべてすでに公表されている。すなわち(1)商法、証券取引法、税法及び会計学との研究成果は、法律解釈に際して会計学の最新の成果を取り入れた論文として、また(2)実証研究の成果や(3)比較法研究の成果からは、あるべき情報開示規制の提言を行うための有益な示唆を得た論文として、いずれもその研究成果は論文等で明らかにされている。これで4年間の研究期間は終了したが、今後ともこの得られた成果を元にして情報開示規制について研究活動を継続していきたい。
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