研究分担者 |
松田 隆輝 茨城大学, 理学部, 教授 (10006934)
吉田 憲一 岡山理科大学, 理学部, 教授 (60028264)
安本 太一 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (00231647)
小谷 健司 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (60273299)
古川 靖邦 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90024033)
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研究概要 |
研究業績としては,平成9年度に2編レフェリーのある雑誌に論文が掲載された。その一つはドイツ・スイス連合で発行されている学術雑誌Archiv der Mathematikに掲載された. もう一つは,最近レフェリーのある学術雑誌に昇格したMathematical Journal of Ibaraki Universityに掲載された.前者の論文の内容は下記の1で,後者の内容は2で述べる. 1.半正規半群についての研究で,ここで半群とは可換で加法によって書かれ,単位元0を持つtorsion-freeでcancellativeとする.このような半群Sはそれを部分半群として持つような最小の群(これをSの商群という)Gを持つ.SとGの中間半群をSの上半群(oversemigroup)という.この上半群とSとの関連について考察した.半群Sの部分集合IがSのイデアルとは,I+S⊂Iが成立するときをいい,イデアルIがSの素イデアルとはa,b∈Sならa∈Iか又はb∈Iが成立するときをいう.a∈Gが2a,3a∈Sのときは,a∈Sが成立するときSは半正規半群であるという.Gの元aがS上整とは,ある自然数nが存在してna∈Sが成立するときをいう.半群Sが素イデアルを唯一つしか持たないと仮定する. (1)半群Sの上半群で各元がS上整であるものが半正規半群である十分条件を得た. (2)半群Sの各上半群が半正規半群になるための必要十分条件を得た. 2.ある種の可換環のoverringで平坦である単拡大環について考察したものである.不分岐拡大環についてもある結果を得ている.
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