研究分担者 |
奥山 哲郎 北海道教育大学, 教授 (60128733)
河田 成人 大阪市立大学, 理学部, 講師 (50195103)
浅芝 秀人 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (70175165)
住岡 武 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (90047366)
兼田 正治 大阪市立大学, 理学部, 教授 (60204575)
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研究概要 |
Gを有限群、Hをその部分群とし、(K,R,k)をp-モジュラー系とする. Mを自明なH-加群をGへ誘導したG-加群とし,Hecke環Sr(H)=End_<RG>(M)のブロックをS_R(H)-ブロックとよぶ. 本研究では研究代表者はHの位数がpと素であるときS_R(H)-ブロックに関して以下の成果を得た。 1.GのブロックがS_R(H)-ブロックとして分裂したとき,その個数を群Gの様々な表現論的不変量を用いて評価した。 2.S_R(H)-ブロックにおける指標についての直交関係を証明した。これはH={1}の場合のブロック直交関係の一般化である。 3.Hの位数が2の場合にGのブロックがS_R(H)-ブロックとしてどのように分裂するかの研究を行った。特にGが対称群でHが互換で生成されているときには,GのどのブロックもS_R(H)-ブロックとしては分裂しないことを示した。この事実の証明にはJamesによって得られた対称群のモジュラー表現の高度な理論が必要である。Sr(H)-ブロックの理論はG.R.Robinsonによって始められたが,Hecke環の中心等の考察は多分に群論的であった。本研究ではこの点をかなり一般的な立場から扱い,別証明を与えることにも成功した。
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