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1997 年度 実績報告書

低次元非線形力学系の構造と分岐

研究課題

研究課題/領域番号 09640083
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北見工業大学

研究代表者

三波 篤朗  北見工業大学, 工学部, 教授 (30154157)

研究分担者 辻井 正人  北海道大学, 理学部, 助教授 (20251598)
河野 正晴  北見工業大学, 工学部, 教授 (40170203)
キーワードdynamical system / bifurcation / chaos / Henon map / periodic point / symbolic dynamics
研究概要

非線形写像の力学系としての構造と分岐を研究するために、その最も単純なモデルとしてのHenon mapの性質を解明する。というのがこの研究の目的である。
特に、Henon mapの分岐構造を調べるため、周期点曲面という代数多様体を導入し、その幾何学的な構造を調べてみようというのが一つのテーマであった。Henon familyに関しては、その周期点曲面の1-dimensional partとhyperbolic partとがどのように結合しているのかを表現するような、記号列に関する自然な十分条件をすでに得ていたわけだが,一般の非線形系についても,それがHenon familyにある意味で類似したものであるのなら,同様の結果が成り立つと予想できる。
今年度の研究においては,そのような一般化のための準備段階として,かなり一般化された形でのC^1-unimodal mapの1-パラメータ族について,その分岐構造を位相的に解析し,それが標準的な2次関数族のものと,位相的に同じであることを証明することができた。
この結果は,unimodal mapの分岐構造の位相的な情報が,記号列の中にかなり正確に含まれている事をも示しており,そのような意味でも興味深い。この結果を利用して,より一般的な2次元非線形系の分岐構造に関する結果を証明するというのが,次の課題である。
また,面積を保存するHenon familyにおいては,2-symbolのfull shiftと,KAM理論的分岐との関連が予想され,これによって発生する周期点やinvariant circleなどが,どのようにsymbolic dynamicsの中に埋めこまれているのか?という興味深い問題がある。これについては,前年度にひき続き,Biham-Wenzelの方法による数値実験で得られたデータをもとに,適切な不変量を定義するための試みをいくつか行なったが,まとまった理論的結果とするためには,さらなる研究が必要である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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