研究課題/領域番号 |
09640085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
尾方 隆司 山形大学, 理学部, 教授 (10042425)
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研究分担者 |
内田 吉昭 山形大学, 理学部, 助教授 (80280890)
澤田 秀樹 山形大学, 理学部, 助教授 (30095856)
井伊 清隆 山形大学, 理学部, 助教授 (10007180)
平吹 慎吉 山形大学, 理学部, 助教授 (70007136)
大池 宏清 山形大学, 理学部, 教授 (20007165)
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キーワード | 複素射影空間 / 極小曲面 / ケーラー関数 / ミルナ-多様体 / ネーター半群 / 接バンドル / RSA暗号 / 周期的結び目 |
研究概要 |
今年度の研究目的は、複素射影空間内のある曲面の特徴付けを行う事にあったが、各分担者は各自の研究を通じて、いろいろな手法、考えを用いて研究の発展をめざした。 尾方は、2次元複素射影空間内のケーラー関数一定な極小曲面の研究を行い、ガウス曲率が一定でない例を構成する目途を得た。これはある偏微分方程式の解の存在に帰着できることが分かり、現在この式の性質について研究続行中である。 大池は、ミルナ-多様体への複素特殊線型群の作用について研究した。 平吹は、ネーター整域に関する既知の結果をもとに、有限生成1次元ネーター半群について、体上の半群環の性質を用いて研究した。 井伊は、複素射影空間の接バンドル上の複素構造、ケーラー構造について研究し、異なる手法で構成される二種類の構造が、同一であることの証明を得ている。この結果は現在、論文にまとめ、投稿中である。 澤田は、暗号理論を代数的に記述し、群の作用の一つとしてとらえた。特に、RSA暗号の鍵を作る群が、平文の自己同型群として与えられることを証明した。 内田は、周期的結び目と結び目解消操作について研究を行い、δ-操作ではほとんどの周期的結び目は結び目解消数が2以上である事を示した。 上野は、複数双曲型空間の間の調和写像の研究を行い、ある条件のもとにそれは正則写像になることを証明した。また、Carnot空間の間の固有な調和写像についても研究を行っており、その無限境界問題に関して、顕著な性質を導きだしている。これらの結果は、論文にまとめ、発表している。
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